第16話
学生時代は、疲労感を感じれば、人から距離を置いて過ごすことで何とかなった。たまに友人関係の距離を遠くに置くことに、友人たちは不思議がったが、彼らはそれでもそのことに詮索せず、またタクヤと縁を切ることはなく、卒業して何年も経つ今でも時折、連絡を取り、予定が合えば呑みに行ったりもしている。
「では、私の永良さんへのカウンセリングは、これで終わりますね。」
月島からの再度のカウンセリング終了宣言に、タクヤも同じく再度うなずく。
月島のこの心地よい空間のカウンセリングが終了するのは、なんとはなく残念な気持ちになるが、治療のひとつだと考えれば、治癒が進んだ結果ではあるので、良いことだと納得する。
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