足。
Aさんは偶に、変なモノを見てしまうことがあるそうだ。
Aさんには一人で道を歩いていると、視界の端に足が見えることがあるという。蒼白い裸足の、子供のような小さな足。
その、小さな足の足首から先だけが、ひたひたと裸足でアスファルトを歩いて行くのだとか。
足首より上は見えないそうで、裸足の足だけ。
そこら辺を歩いているときに、偶に視界の端をちょろちょろするだけのモノ。
特になにも思わないので、Aさんは放っているのだそうだ。
偶に付いて来る気配はするが、それも短距離だけ。
家までは来ない。
だから多分、害は無いだろう……と。
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