無人島に何か一つ持っていくとしたら何を持っていきますか?…ぶっぶー、時間切れです

天風 繋

第1章 『アエリア』とダンジョン

ガチャ耐久配信。それは沼

「さて、今日は話題のゲーム『CHRONICLE』の初回ガチャ耐久配信をしたと思います。

もちろん、狙うのはこの子。『アエリア』

赤髪・金眼のロリ巨乳っ子ってどんだけ性癖詰め込んでるんだって感じだよね。

で、アエリアの完凸まで引いていこうと思います。

いやぁ、わくわくするね」


俺、日野神ひのかみ 斎宮いつきはYouTubeでゲーム配信をしている。

ゲーム画面の右下にスワイプで俺が映し出されている。

今日は、『アエリア』を引くために同じ髪色に染めてきた。

だから、真っ赤な髪の童顔な青年が…はっ、誰が童顔だ。

まあ、いいや。

さて、問題はこの『CHRONICLE』と言うゲームにある。

実は、呪いのゲームでは?と巷で有名である。

ある人は、配信中に奇声を上げたり。

ある人は、心臓麻痺で死んだりと。

なかなか、不吉なゲームである。

取り敢えず、ゲームをスタートさせよう。

まだ、チュートリアルすら終わってないんだよね。


「さてと、DLも終わったことだし始めていきましょうか」


コントローラーを握る俺。

ディスプレイには、『無人島に1つだけ持っていけるとしたら何を持っていく?』と表示された。

あれ?このゲームってこんな始まり方だったかな。


『ぶっぶー』


女性の声がしたと思うとディスプレイに『時間切れです。貴方は呪われました。』と表示されていた。

その瞬間。

俺の意識が暗転した。



耳に波音が聞こえた。

俺は、目を覚ます。


「はぁ?なんだここ」


俺の目の前には、エメラルドグリーンに染まる海と真っ白な砂浜がある。

『無人島』…さっきディスプレイに表示されて文字が頭をよぎる。

俺は、空を仰ぐ。

そして、不可解なを見た。

配信のコメント欄だ。

コメントが確かに動いている。


「え!なに、これどういう状況?」


俺は、呟く。

それと共に、コメントが動く。


『おお、イツキ。呪われてしまうとは何事だ』

『ヤバッ、マジでこのゲームクソじゃん』

『イツキ、それどうなってんの?』

『ゲームの中?配信の中?』

『リアルVtuberってこと?』


どうやら、僕の状況は向こうでも確認できているようだ。

で、わかったこと。

多分、ゲームの中にいるという事。

そして、同時に配信もしている。


「えっと、誰か『CHRONICLE』のゲーム概要知っている人います?」

『知らない』

『確か、発展系サバイバルだったと…無人島がスタートラインwww』


発展系…ああ、『CHRONICLE』って年代とかを表す単語か。


「つまり、縄文時代から弥生時代にしろと」

『www』

『よし、土器作ろうぜ。土器』

『てか、ガチャは?釣り配信?』


ん?ガチャ?

ああ、そうか。

今日はガチャ配信しようとしていたんだった。

メニュー画面は…俺がそう思うと目の前にゲームのメニュー画面が表示された。


『おお、メニュー画面』

『ほぼ、フルダイブVRじゃん』

『寧ろデスゲームwww』

「もう、なんでもいいや。ガチャやります。『アエリア』たんカモン!!」


俺は、表示されたメニューからガチャを選択する。

そして、そこに『アエリアPUガチャ』があることを確認した。

この為に、重課金済みだ。

よし、引くぞ。


「じゃあ、10連いきます…おお、10連+1らしいから11連ですね」


俺は、画面にある『10+1連ガチャ』のボタンを押す。

すると、空の色が変わる。

朝から夜へと。

そして、流れ星が流れていく。


『おお、これがガチャ演出』

『排出見なくてよかったの?』

『wkwk』

「来い!『アエリア』たん」


画面には、排出したアイテムが表示されていた。

【N 水(ペットボトル)】

【R ぼろぼろの解体用ナイフ (10/100)】

【N 水(ペットボトル)】

【N 石】

【N 板】

【N 板】

【R 錆びた斧(50/100)】

【SR 砥石(100/100)】

【N 石】

【N ちぎれたロープ】

【LR アエリア】


「『アエリア』たん、きたぁぁぁぁぁ」

『おお、おめ』

『おめ』

『おめでとう』

『排出物クソなんだがwww』

『解体用ナイフ速攻壊れるんじゃね』


無人島に1人とか無理。

コメ欄。

おまいらがいなけりゃ、俺は折れてるぜ。

ありごとうよ…言わないけど。


「取り敢えず、『アエリア』たんを召喚しよう」

『おお、見ようぜ』

『wkwk』


俺は、画面から『アエリア』を選択。

召還を行った。

だが、何も起きない。


「え?どういうこと?『アエリア』たんどこ?」


俺は、辺りを見渡した。

うーん、うん?

なんか、波打ち際に赤いものが…。

俺は、波打ち際へと歩いていく。

そして、見つけた。

赤髪のを。


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呪われたゲーム『CHRONICLE』に閉じ込められた主人公がガチャをしながら仲間を増やしていく。

そんなお話。

ガチャレアリティーは、N>R>SR>UR>LRと言った感じです。


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