あわわ
清明
第1話
雨が降りそうだな。
傘は持ってきていない。
降るだろうか。
その前に帰りつけばいいが。
いや、ダメだ。
今ポツリと来た。
仕方ない、近くの建物に入ろう。
この季節の雨はすぐ止む。
それまで凌げばいい。
運よくこの建物には本屋がある。
時間を潰すのにはもってこいだ。
よし、行こう。
階段を降りてこの扉を開けば。
ああ、この匂い。
本屋の匂いはどうしてこんなにも落ち着くのか。
そういえばあの新刊が出ていたはず。
どこにあるだろうか。
ああ、あった。
目立つところに置いてあった。
まぁ、新刊だしな。
他に何かないかな。
おや、この作者、新しいの書いていたのか。
どれどれ。
うーん……
合わなさそうな気がする。
これは置いとこう。
何か新しい出会いを求めたいな。
久々にジャケ買いしようか。
あ、これなんか良さそうだな。
まあでも一応あらすじを確認して……
うーん……
困った。興味惹かれない。
いやでもジャケ買いすると言った手前、ジャケットに惹かれて手に取った以上は。
ぐぬぬ。
まぁ、まだ時間はあるんだ。
これは一旦置いといてもうちょっと他を見てこよう。
そういえばネットで話題になっていたアレは何だったっけ?
……思い出せない。
あの時確かに買おうと思ったはずなのに思い出せない。
何かキーワードを思い出せれば。
うーむ。
思い出せなくてモヤモヤする。
モヤモヤするのは気持ち悪い。
忘れよう。
最初からそんなものは知らなかった。
よし、忘れた。スッキリ。
他、他を探そう。
いや、もう本屋を一周してしまった。
わりと小さいんだこの本屋。
どうしよう。
どうしよう。
あ、上にカフェあったな。
カフェで
えーと
何しよう。
というようなことがあって、仕方ないから何か書くかと思って、でも何も書けなくて、結局こんなことを書いている。
あわわ 清明 @kiyoaki2024
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