第十八回 パンツしかなかった
「ワンエイトォ――――ッ」「兄さぁ――ん」チュドーン。
さて月曜日です。
二十三時からはリアルタイム視聴必須な番組があるので、早く手を動かさなくてはなりません。
実際は手よりも頭の方をフル回転させて、ネタを昇華し文章としてまとめなければいかんのですが、そんなに上手くいくのなら、今まで書くのに困ってたりはしませんよな。
それでも、それでもと言いながら書くのですよ。みんな悩んで大きくなった。
第四回で継続視聴中の夏アニメを語っておりました。
八月も終わりが近づき、放送クールも中盤を過ぎて終盤に差し掛かっているところですが、ここにきてはっきりと息切れしてきた作品があります。
初めから青息吐息だった某リメイク作品とは違う、バリバリの新作。
スタート時はもしかして今期の覇権取る? なんて幻想も生んでいましたが、もうすっかり化けの皮がはがれて、ゾロゾロと離脱者が目立ちだしてきている。
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』
スタート時のキャッチは素晴らしかった。
よくあるラブコメ物ねと一話切りをしようとしていた視聴者を、今のご時世では難しいと思われていたリアル寄りのパンツ描写で引き留めて見せた手腕は一部界隈で称賛されました。
続く二話でも、着替えシーンでローアングルからのパンツ描写をやってのけ、二話連続のパンツモロ見せという予期せぬ飛び道具で、視聴者にこの作品はちょっとエッチなミルキーラブコメ路線で行くのかと期待を抱かせた。
次話以降もヒロインの叡智な描写はなかったが、サブヒロインのラッキースケベ描写やコミカルではあるが過激な言動で、エッチラブコメ路線を継続していくような気配は残していた。
が、話が進むにつれ、パンツどころかほんわかラブコメな空気が薄れ、後付けしたろ? と言われても仕方ないような主人公回りのシリアス設定や展開が表に出てき、学園選挙バトル物へと変貌してしまった。
いやさ、誰が望んだのその展開?
多くの視聴者が求めていたのは、隠しているつもりでもバレバレなデレ描写によるこそばゆいようなラブコメで、恵まれた能力と環境を持った主人公の過去や誰得な学園権力闘争ではないのよ。
作品構想時からの筋書きだとしたら、作者は望んでいたことが書けるようになってよかったねですが、話を続けていくためだけの、ぶっちゃけ延命案なら、失敗してるよなとしか言いようがない。
……原作を読んでもない、ましてや本を買ってもいない、アニメを見ているだけのいち視聴者がなに言ってんだか(苦笑)
でも、アニメの感想版とかに上がっている感想は私のと似通ったようなものが多いですけどね。
実際、一話二話の路線でずっと行ってくれていたなら、もう少し好意的な感想が溢れていたでしょうな。
ヒロインがお色気しなくなってからのサブヒロインの献身的なラッキースケベや変態的言動にどれだけ作品が救われていることか!
もうお話そのものに対しての期待はありませんが、それでも身体張って頑張ってるサブヒロインのために、最後まで付き合おうと思っています。
ではまた明日。
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