第5話 ばあちゃんのみたもの2
それからばあちゃんは元気に歳を取り106歳でこの世を去った。100歳になる前から足を悪くして歩けなくなったが、ボケることも無く高齢者施設で近親者に看取られて静かに亡くなった。コロナ禍だったので高齢者施設は面会禁止となり会いに行けなかったのが残念だった。
今になってばあちゃんの供養と思い、あの時の話を思い返している次第だ。
女体の神秘の前にばあちゃんは言った。「えんばんのごたるとにはたけんさきでおっかけられたったい」。円盤のようなものに畑の先で追っかけられた、らしい。
「ふとかった」「おとろしかった」「いつまっでんおうてくる」大きかった、恐ろしかった、いつまでも追ってくる、とも言っていた。
調べると当時の記録があった。
「西日本新聞」1989年10月21日
熊本県球磨郡多良木町で18日夜、円盤状の飛行物体を見たという複数の目撃者がいたらしい。色はオレンジで点滅していた、と。
驚愕した。
ばあちゃんは田舎でUFOに追いかけられていた。
彼女はウソを言う人でも無いしUFOという言葉も知らなかったのではなかろうか。
宇宙人がいるかどうかは知らない。ただUFOは存在する。疑う余地はない。
ばあちゃんの見たもの 五日野影法師 @fukamachikun
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