第51話 誕生日回 ①

「「「冬人、夏美お誕生日おめでとう!!」」」「「冬人くん、夏美ちゃんお誕生日おめでとう!!」」



 今日は俺と夏美の誕生日です。

 ハッピーバースデー。


 今は、親族の何人かとお友達の凛ちゃんと葵ちゃんと2人のお母様方、夏美のお友達と彼女達のお母様方がいらっしゃいます。たぶん、彼女たちの姉妹もいるのかな? 

 こうしてみても、男性がいない。ここで、男女比がおかしい世界だと再確認。決して、そういう世界だという事を忘れていたから今更アピールしたわけでは断じてない。

 話は戻るが、自分としては、去年みたいに数人でわいわいするのかと思っていたけれど、今年はかなり大規模な誕生会となった。ここ、『誕生日回』と『誕生日会』をかけております。なかなかに高度なボケで見逃してしまった人もいるんじゃないだろうか。これはしかたない。あまりにも高度すぎた。


 そして何を隠そう、今回の誕生会は、おばあちゃんがかなり関わっているからこそ、ここまで大掛かりなのもあるが、ソラを親族の方に紹介という名目もあるらしい。まぁ、結婚して……て、まだ、俺の年齢が規準を満たしてないから一般的にはしてないのだけど、俺の中では、もうしています。反論は受け付けておりません。

 結婚してこの家族の1員となっているので早いことに越した事はないだろうという考えらしいと母上が、俺にはちょっと難しいだろうけどって教えてくださいました。俺としては、ソラの外堀を埋めてる気がして最高。



「冬人、もう5歳だね」


「うん」


「早いものだ」



 何やら、おばあちゃんが感傷に浸っているようだ。この5年早かったすよね。あっという間っすよね。俺もそう思いまする。



「あぁぁだ!!」


「夏美も、2歳おめでとう」


「うだ!」


「ふふ。ご機嫌ね」


「だね」



 俺とお母さんとおばあちゃんは、夏美に視線を向けていた。夏美はいつもと違う、雰囲気、場所にあてられたのか興奮して雄叫びを上げており、なかなかにご機嫌な様子。椅子から下ろしたらどこかに今にも飛び出して行きそうだ。

 そう言えば、ソラはどこだろう。



「ねぇねぇ。ソラは?」


「ソラちゃんは、今お着替えしてもらってるわよ」


「冬人、楽しいにしておくんだよ」



 えええええええええ!!!

 マジっすか!! え!?

 マジ?

 もう、見る前からかわいい。ありがとうございます!

 俺の嫁さんかわいすぎるやろ(フライング) 何着てくるんだろう。バニー? バニーだよね? バニー? なわけないか。チャイナドレスもいいし、敢えての書生服も捨てがたい。メイド服? シンプルにタキシードでもいいぞ。正直、ソラは何着せても似合う。という事は、逆に考えれば、何も着なければどうだ。……素晴らしいに決まっているだろぉぉぉぉ!!!


 ワクワクが止まんねえぞ。

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2024年9月21日 06:00

男女比世界で惰眠は貪れますか? たいおあげ @tai3939

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