前世さえないおっさんでしたがイケメンに転生したのでハーレム作ります。ただし熟女だけ。
山田ジギタリス
第1話
ぼくには前世の記憶がある。
そう言うと、前世の記憶で無双するように思えるだろうけどそんなことはない。
それに前世のことはあまり言いたくない。普通のサラリーマンで一般女性に縁がなく触れ合うのは風俗の女性だけ。そんな普通のおっさんだった。
何で死んだかって?
言わなきゃダメ?
ダメかぁ。
通勤電車の中でムラムラして女子高生に痴漢してつかまりそうになったから線路に逃げて電車にひかれたんだ……。
そこっ、引かないでくれ、お前が聞きだそうとしたんだろう。
そんな記憶が戻ったのは、勤めているお屋敷の木から落ちた時。お嬢様のかわいがっているネコが木から降りれなくなって、頼まれて、はしごでネコを救出したら、ネコの奴に引っ掛かれてそのまま落ちてしまったという情けない状況。ネコは無事だった。
この時、生えてきたのが、前世の記憶。
さて、この記憶を使って無双したいところだけど、無双するにも環境がいる。僕のような貴族の使用人にはそんなことは無理だ。だいたい前世の記憶っていってもこの世界で無双できるくらいの知識と経験があるならしがないサラリーマンなんてしてなかったよ。世の中世知辛い。
さて、もう少し自己紹介しよう。僕はお屋敷のメイド頭の息子ということになっている。なぜ「なっている」かというと本当はお屋敷の先代の奥様、つまり大奥様と護衛騎士との間に生まれたから。大奥様には二人の息子、つまり僕から見て二人の兄がいる。
若くして旦那様が亡くなったため、まぁ、護衛騎士とできちゃったんだね。貴族の奥様にはよくある事。まぁ二人も息子を産んでればこの国では旦那様が生きていてもあまり派手なことをしなければ大目に見てもらえる。
ただ種が違うから僕は使用人として育てるためにメイド頭に押し付けられたわけだ。
養母は地味だけどやさしいいい人だ。だから真実を知ったあとでも母として慕っている。
そしてこのお屋敷の主人である長兄には奥さんと二人のお子さんがいる。一人はお嬢様。マジ天使。かわいいしやさしいしぼくを慕ってくれる。でも無茶振りもすごい。もう一人は坊ちゃま。この子も天使だけど、まだまだ幼い。
奥さまはきれいな方で、有能で、屋敷のことを全くやらない大奥様に代わって屋敷を切り盛りしている。
もう一人の兄、次兄は領地で代官として働いている。奥様は今妊娠中だ。
そして最後は姉だけど、彼女は大奥様ではなく先代様の妾の娘だ。しかし彼女は男運がわるい。
一人目の婚約者はメイドと駆け落ちをしてしまった。
二人目の婚約者は愛人と別れるのに失敗して切られてしまった。(何がとは言えない)
三人目は老人の後妻で白い結婚のまま死別してしまった。
婚家を追い出されいま実家に戻っている。
ぼくはお屋敷で侍従見習いとして修業中だ。家令のセバスチャンさんはきびしいけど尊敬できる人だ。
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