夜のヘッドライト
異端者
『夜のヘッドライト』本文
夜は、昼間なら見えるものも見えなくなります。
当たり前だと思われるかもしれませんが、昼間なら気付くことに夜には近付いてやっと気付いたという方も多いのではないでしょうか?
例えば、車で道路を走っている時に、ふと気付いたら道路脇に黒っぽい服を着た人が歩いていたり。さらには、その人が犬を連れていたり――こんなことは、誰しも体験があるのではないでしょうか?
これは、そんな体験のお話です。
その日、私は夜道を車で走っていました。
季節は……夜ということは確かでしたが、正確には覚えていません。少なくとも、仕事から帰宅する時刻には日がすっかりと暮れている時期だったことは確かです。
とにかく、私は夜道を自宅に向かって車で走っていました。
都会ではないので狭い道は閑散としていました。それでも、時折対向車が走ってきてすれ違いました。
対向車の二つ目のヘッドライトは明るく、ああちゃんと道を走っているのだな、という奇妙な安心感がありました。
そんな時にふと、一つ目のヘッドライトが近付いてきました。
私はバイクだろうと思い、脇に寄って少しだけ道を開けました。
えっ!?
私は思わず、目一杯、脇に寄りました。
それはバイクではなく、片方のヘッドライトが切れた黒い車だったのです。
直前に気付いたから良かったものの、ライトの明かりからバイクだと思い込んでそのまま突き進んでいたら衝突事故になっていたでしょう。
その車は平然と、私の車の脇を進んでいきました。
皆様も、夜道を運転する際はご注意を――。
夜のヘッドライト 異端者 @itansya
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