ネコと僕の距離感

gonnaru

第1話 黒猫のお陰。

梅雨の時期と、夏の狭間のそんな、

夏のはじまり。。。

家の近所にある、

コンビニエンスストア。


偶然、コンビニの、レジを打つ、

同年代、黒い髪、お化粧などは、

多分無し、と言う、

清楚系の君に出会った。。



「777円です。」


「あ、はい。」


君が、可愛かったことと、

偶然の、ラッキーセブン。。。

君の名字が、「笹木」さんと、

言うことを知った。


今日は、何かいい事がありそうだと。


そんな予感に、

単純な僕は、浮かれて、飛びはね、

その日は、1日上機嫌だった。。


「笹木さん、可愛いかったなぁ。」

なんて、呟きながら。。。


次の日、学校帰りの、通学路に、


猫がいた。猫は、黒い、黒猫。

首には、ピンクの首輪と、小さな鈴。


僕の顔を見ると、小さく、「なー。」

と泣いた。


お腹をがすいているのかな?

そう思って、昨日買って、

食べなかった、惣菜パンを、

鞄から出し、袋を開けて、

黒猫に、差し出す。。。


「ほら、食べな。」


急に、襟首を引っ張られて、

僕は、後ろにずっこけた。。。


「何やってんのよ、私のネコに、

何食べさせる気?」


「えっ」


昨日の、笹木さんが、僕の襟首を、

掴んで、怒ってる様に見える。


「えっ。じゃないわよ、そんな、

しょっぱいもの、猫にあげたら、

死んだらどうすんの?って、

言ってるの!」


「えっ。猫って、

何でも食べるんじゃ?」


「んな訳、あるか、バカぁ。」


「あ、スミマセン。ご免なさい。」


「次やったら、絶対コロス!」


あんな、可愛い顔でも、あんな事を、

言うんだと。。。僕は、初めて知った。


それが、笹木さんと、僕の、

出逢いだった。。。


「うちの制服だね。あんた、名前は?」


「橋本。。琢磨です。」


「橋本、覚えたぞ!」


めっちゃ怖い。。。

けど、可愛い。。。


「次からは、絶対にしません。

ごめんなさい。」


「バキッ」

彼女の蹴りが、僕のお尻に見事に、

刺さる。。。


「あたりめぇだよ。」


そう、捨て台詞を吐いて、

猫を抱えると、笹木さんは、

僕の前から、去って行った。。。


蹴られた、お尻は、そんなには、

痛くなかった。。。手加減は、

してくれたのだろう。。。


可愛いと、思った女の子に、

蹴られると言う、僕の人生初の、

最悪な、イベントは、幕を閉じた。。


それからは、僕は、動物に興味を、

持つ事になっていった。。


笹木さんと、黒猫のお陰で。

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