第2話:ガワが完成!これで俺もVtuberに⁉︎

 あれから一週間が経った頃、


自分の案が却下されてからポン子先生とは連絡を取っていない…

いや、とってないと言うより返信が返ってこなくなったと言うのが正しいだろう、


だからと言って俺は何もしていないわけではない、

Vになった時のためにネタづくりなどをやっていた、

前にも言ったと思うが俺は幅広いジャンルのVtuberを見ている、

その分推しはさまざまなジャンルにいるわけだが、


推し全員と絡むには?


ゲームか何かを極めて有名になる?


       否


推し全員と絡むには全てのジャンルをやるんだよ!(なおかつ全て一流にな…)


なのでネタは多くても困らない、


数多くの案の中で一番気に入っているのはお絵描き配信なのだが、

いっそのことお絵描き系Vtuberで売り出すか?

いやだめだな!もっとクリエーティブな活動にしないと推したちには会えないな!


Vtuberは何か縁や伝手でもない限り全く別ジャンルのVとコラボするのは難しいだろう(偏見)。



朝起きてパソコンを開くとポン子先生から連絡が来ていたので確認をした、

『完成したから確認よろしくね! 初配信楽しみに待っているよ! 大物になれよ〜 、じゃ!』


ん?完成した? いやいやまさかな! 流石にモデルの原画の確認だけだろ、

一週間で完成するわけ…


「って…2dモデルも完成してるのかよ!!!」


2dモデルのデータが送られてきていた

いやいやいくらなんでも早すぎないか⁉︎

ネットで調べたら1ヶ月はかかるって書いていたんだがな…


ポン子先生はそこらへんの絵師と比べたら仕事はかなり早いと思うが流石に早すぎる、

まさか他の仕事後回しに…… なわけないよな、、


俺は焦ってポン子先生に電話をした、


プルルルル、プルルル、プルルル、プルルル……………


あれ?出ないな? 用事でもしてるのかな? まあ忙しいだろうしまた今度でいっか…


俺が通話を切ろうとした時、死霊の声かのように疲れ切った声が聞こえてきた、


『……あぁ…ガ、ワ、、届いた?』


「どっ何方様で?」


『ど、どちら様、、ってポン子、だよ…』


まじでこの人大丈夫か?いかにも天に召されてそうだけど、

そういえば俺の母も最近げっそりしていたな…大人って大変なんだな〜


「そんなに疲れた声してどうしたんですか?」


『ふふっ、、あの後ずっと、テンションが高くなって、7徹してやっと、、作り、終えたんだ…』


「7轍って、他の仕事どうしたんですか⁉︎」


『、他の?そんなの、後に、、回したわ、ふふっ…』


えぇ〜!俺のために他の仕事すっぽかしちゃって良かったの⁉︎

いい訳ないよな⁉︎


「はは、そうなんですね…」

若干苦笑いで返した、


『そっ、んなことより、、出来どう?、、』


「あっまた見てないです! 今見ますね!」

ドキドキしながら送られてきたデータをクリックした、

え? これやばすぎん? 黒い髪をベースに若干青に近い紫色が薄らっと入っており、

目も同様に髪と同じで揃えられており顔つきも若干男寄りになっているが中性的に描かれており、とても男女共にウケそうな顔つきである、


やはりポン子さんが作っただけあって顔だけではなくしっかりと衣装も作り込まれていた、


中には夜空を連想するかのような着物を着ており、そして純黒の羽織を着ていた、

まさに神イラストレーターが作っただけあってガワだけならば、トップの人たちとも引けを取らないだろう、


「………」


『ん?…ど、うしたの?、修正、してほしい、、とこでもあるの、?』


「いや…そうじゃなくて、」


『遠慮、なくいいなよ、まだ、、、まだ、徹れる、から、、、ヒヒヒ…』


いかにもやばいことをさらっと言っているがこれ以上作業すると死んでしまいそうで怖い…


「いやいや大丈夫です!ただ、このガワ…」


『ただ?、』


「このガワヤバすぎますって!特に髪の色合いや顔、衣装も全部凄すぎます!」


『そう?、そうよね!私が作ったんだから! 気に入ってもらわないと困るわ』


褒められてテンションが上がったのか一時的にポン子さんがいつも通りになった、


「いや本当にすごいです、ただお金…」


『いや、初めにも言ったけどお金はいらないわよ、自分で言ったことは曲げないわ』


『後私がしたいって思っただけだからお金はいらない』


「そうですか、ならお言葉に甘えます…」


『いや〜気に入ってもらって良かったよ、本当に私の独断と偏見で作っちゃったモンだから、不評だったらどうしようって内心ちょっと焦っていたんだよね…』


「いやいや不評なんてこれぽっちもないですよ」


『後いらぬおせっかいだと思うけど名前考えたんだ!、もう名前って考えてる?』


「一応考えてはいるんですが…」


『そう?、じゃあいいわ、でも名前聞かせてくれる』


実は企画考えてる以外にも名前も考えていたんだ!

こればっかしは自信がある!


「えっと〜、ジング ユーマ!どうですか?」

これは決まった!この名前決めるのにどれだけの時間をかけたのだろうか?

たくさんの時間をかけた甲斐があって納得する名前が決まった。


『悪いけど、これは無いわ…』


「え?どこら辺が⁉︎」

うっ嘘だろ俺のネーミングセンスが悪いわけが…


『どこら辺って全部よ全部!』


「ぜっ全部〜〜!」


『っていうか、名前のまんまじゃん!』


あれ?ポン子さんに俺の本名教えたっけ?


『貴方本当にネーミングセンス終わっているわ…』


「昔からって俺のそんな昔のこと知らないじゃないですか!」


『そうかしら?』

ポン子先生とは長い付き合いであるが言うて3〜4年なので昔のことは知らないはずである、

きっと疲れているんだ…


『私の考えた名前言ってもいいかしら?』


「べっ別にいいですけど!」

あんだけ言っていたが流石のポン子先生といえど俺のネーミングセンスーに勝てるわけあるまい!


『月詠 イザナ(ツクヨミ イザナ)ってのはどう?』


「え……めっちゃいい!!」


『そう? 気に入ってもらえて良かった、 月詠って夜の神様だから配信って夜が多いじゃん? だから配信の神になれるようにって意味を込めて考えたんだよ!』


「なんか名前に使命という名の重りがついている気が…」


『気のせい気のせい笑笑』


「気のせいかな?」


ガワも揃ったことだし初配信はいつしようかな…

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