よし、デートに行こう! 4.映画の感想とその先へ

すみません、先週は少し別のことで捗っていまして……


今回は、デート編最終話!

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ということでやってきました、湖海月こみつき!今日もとても賑わっているここは都の副都心としても有名な町である。


と、いっても俺たちの家からは少し歩く程度で着きはするんだけどね。(1時間)


道中、俺のクルスが可愛すぎてクルスのためにクレープを買っている最中にまたナンパにあっていた。まぁ、今回はさっきのみたいに悪質じゃなかったからよかったけれど。


やっぱり基本的にクルスとは離れないのがマストかな~……


あとなんでか知らないけれど、たまにクルスから「お前を殺すっ!」みたいな目線が他の女性ひとたちに向けられてるけど、なんでだろ?


(作者:お前のルックスが良すぎて隣のクルスに気付かず(気付いても)逆ナンしようとしてる女性ひとがいるからだよ、このバカ主人公)


「あ、着いたみたい」


クルスがそう言ったので正面を改めてみると、そこにはそびえたつビル。3階辺りの窓を見ると、映画のポスターが特大で貼ってある。


「あ~、あれだっけ、におすすめされた映画」

「そして、今から見るやつね」


そのポスターには真ん中に「毒」の一文字。


聞いた話によるとかなり感動するらしいが……


「それじゃあ、見てみましょうか」

「楽しみだね~。あ、ポップコーンとドリンク買おうと思うんだけど一緒に並んでくれる?」

「いいけど……なんで一緒?」

「ナンパ対策」

「ああ……」


少し周囲を見渡せば、クルスに下心丸見えの視線を送る奴らがうじゃうじゃいる。


こうなったら……


「なぁ、クルス。―――ゴニョゴニョ」

「えっ……いいわ、おいで」


俺が小さな声でクルスの耳元で囁くと、それを聞いた途端、クルスは赤面した。


しかし、すぐに両腕を広げ、俺と対面した。


俺はすぐさま抱き着き。


静かに、自然に、情熱的に唇を奪った。


「「「「「……!?!?!?!?」」」」」」


周りの連中はクルスに夢中で隣の俺に気付いていなかったのか、クルスと突然キスした俺に驚愕と嫉妬の目を向けた。


ああ、この嫉妬が心地いい。


だが、その感情はすぐになくなり、クルスから俺に向けられる愛情と、俺がクルスへ向ける愛情の相互補完。それによって引き起こされる充実感。それしか感じれなくなる。


およそ10秒くらいだろうか。


キスを終え、唇を離す。少しトロンと蕩けているクルスの目線に一瞬理性を飛ばしかける。が、しかしなんとか踏みとどまる。


……ちなみに、4秒目くらいからクルスは器用に舌を使って深い方をしようとしていた。(なんとか唇をかたく閉じてギリ耐え)


「……絶対に帰ったら寝かせないから」

「ははは」


今日は寝れなさそうである。


その後、そそくさとポップコーンとソフトドリンクを買うと、シアターに向かった。


さて、が大分絶賛してたがそんなにいい話なのだろうか。


⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔


結論から言おう。


最高に面白かった。


「確かにそうかも、って思うことがよくあったよね。実際、自分自身にとっての薬もどこかでかみ合わせが悪かったら確かに毒になってかもしれないわけだし」

「そうね……実際、私にとっては毒になりかけ……致死量すれすれだったわね」


帰ってから、夕飯の時間。テーブルに座ってからずっと今日見た映画の話ばっかしてる。


「あ、そうか……いやなこと思い出させちゃってごめん」

「別にもういいわ。謝罪も、すり合わせも終わったし。それになりより…」


クルスは俺の指に指を絡ませた。


「あなたに会えたのも、そうなった結果だから」


彼女から俺に向けられる目線は、とても強く、そして何よりも芯のある瞳だった。


……これで俺はクルスに何度惚れたことになったのだろう。


何回も惚れなおした。好きになって、それでも足りなくてまた惚れて。きっとこれからも、何回でも俺は彼女を求めて、彼女もまた俺を求めてくれるのだろう。


「……映画館でしたこと、まだ覚えてるから」

「ッ!!??」

「大衆の中で私を欲情させた罪は重いわよ。玲牙にしか見せたくないんだから、あんな姿」

「え、ちょっ、まっ」

「もう遅いわ」


クルスは俺が席を立ち、クルスの座っている方の先にある廊下を伝って寝室に服を取りに行こうとしたのだが、クルスが椅子に座りながら俺の服のすそつかみ、押し倒してきた。


「これが終わってからお風呂の入りましょ……一緒に」

「!?」


その後、リビングで一回、お風呂場で一回、寝室で十数回。


そして、俺とクルスは疲れて眠ってしまった。


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ここから上に6行遡ったところで玲牙とクルスが何をその回数したかは想像の自由です。


次回、「報復にはしっかりと制裁を」

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