同じクラスの同級生の幼馴染が僕のことを好意的に見ていて、その同級生の目線が痛いのだが……それはそれとして俺の嫁が今日も可愛い。

SCⅫ(サソリ)

第一章

プロローグ

きっと俺は、彼女と会うために生きてきた。


きっと私は、彼と会うために生きてきた。


どこまでも誰かに応えようとする彼女に俺は脳を焼かれた。


どこまでも私を引っ張ってくれる彼に救われた。


彼女に会うためにあったというならば、今までの苦しみもすべて許せた。


彼と二人ならば、これからの悲しみもすべて乗り越えられる。


きっとこの感情はとても言葉では言い表せない。


言葉で表してしまうととても陳腐なものになってしまうから。


だけど、俺は。


けれど、私は。


確かに彼女が俺と同じくらい俺を想ってくれていることが分かるから。


誰よりも彼が私を想ってくれていることを知っているから。


この先に何があろうと俺は彼女を信じる。


この先に何があろうと私は彼を支える。


その感情に報いるために。


俺と彼女が出会ったあの日から。


私が彼と結ばれるまでのあの日々を。


俺は、


私は、


決して忘れず、一生の宝物にすることを誓おう。


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