第2話 これは憑依?
「知らない天井だ...」
ずっと言いたかったセリフがつい口からこぼれた。どうやら部屋の中にいるようだが、全く見覚えがない。しかし不思議と心は落ち着いている。
とりあえず現状を把握するために部屋の中を物色してみる。ベッドの他に机があるが、机の上には何もない。ふと横に掛けられているリュックが目にとまった。
開けてみると財布と交通系ICカードらしきものの入ったケースが見つかった。
財布には見たことのない紙幣と硬貨がある。
カードの名前には「サトウ オサム」と書かれていた。
自分と同じ名前であったため安心したが、
「病院でも自宅でもない、ここは一体どこだ...?」
それにどうも自分の身体が若返っているように思う。
明らかに身体が細くなっており、腕や足を動かす際にも今までより軽く感じる。
部屋の中にいてもこれ以上の進展がないと思い、
少し怖くもあったが、とりあえず部屋の外に出てみようと思った。
慎重に扉を開けると目の前には下に続く階段があった。
横をみると手前にトイレがあり、奥には二部屋あるのが見える。誰かの寝室のようだ。下の階からかすかに物音が聞こえた気もしたが、とりあえず下に降りてみることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます