賞レース 十三歳の再挑戦

SHOW RACE 十三歳の再挑戦


正直、売れた。『パンはペンより強し』は芥川賞受賞効果も手伝い

加えて10歳での最年少受賞も大きな話題を呼んだ。


漫画大賞を受賞した一冊に書かれていた

「将来安泰組」という言葉が、重くのしかかる。

(重くのしかかるなんてマイナスの意味にも採れるけど)

(将来安泰組という肩書は安住ベーカリーにとって)

(大きな恵みのようなもの。人生大逆転の契機!)

それでも、父母は人の好さのかたまりのような夫婦だから

しこたま、娘が稼いだ印税の大半を、

地域復興のために使おうと躍起になった。

ビリジアンタウンという地名が出て来る書籍があるが

小郡下郷内の店舗のことで

肉のプエルトリコもヘルシンキッチンも

ウズベキスパンも丼のナポリ亭も、セント・ビンセントも

全部、私の近所の話。

小郡上郷ってエリアもあるけど、ちょっとそこは管轄外。

市営バスで5分の距離だけどね。バスが来るのが30分に1便。


ヘルシンキッチンはコロナ以前から

減る新規ッチンで有名だったから、援助を多く必要とし

ウズベキスパンは同じパン屋つながりだから

レシピの公開を惜し気なくおこなった。

今では、ウズベキスパンでもパンアンが売られている。

パンアン=アンパンの逆、パンに餡が乗っている。

たこ焼きの要領で、串で突いて食べる仕様。

鰹節の代わりに、キャラメリーゼをかける工夫も。


飲食業は大打撃、印税が入るのは1年後だったから

コロナ初年度は相当に参った。

小郡下郷が格好の標的にはならなかったとは言え

購買者の緊張感はひしひしと伝わって来た。

現在、第11波。人々の対応は寛容にはなって来たが

それでも、予防の姿勢は崩れない。新章突入……。

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