さいごのねがい

青彩空

さいごのねがい

僕はこの世界にたった一人だけ存在するある人を探し続けている。


でもその人がどこにいるのか、僕は知らない。

果てしなく続くこの地上のどこかにいるのか、それともこの世にはいないのか、それすらも定かではない。


それでも僕は探し続ける。それだけが、僕の生きる理由であり、僕の希望だから。

絶望ばかりのこの世界で、あの時僕に光を与えてくれたあの人。



――――嗚呼、でも。僕はもう此処にはいられない。



祝福するかのように差し込む優しくも眩しい光に照らされ、何かが僕に手を伸ばす。


夢だろうか?それとも、現実なのか?或いは幻の類なのか?


そんな考えすら、今の僕にとっては些事だった。



その手を取ると、眩い光の中に吸い込まれるように、僕は飛び立つのだった。

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さいごのねがい 青彩空 @aoi_sora507

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