第28話

締切日に書くことではないかもしれませんけれど。

今回に限ったことではないのだけれども、読んでいると一人称で書いている作品が多いことに気付く。

一人称は書きやすいし、読者も読みやすく、共感されやすい。

デメリットとしては、視点となっている人物は、心理や考え、行動のいっさいを読者に明かすことになること。

心情にこだわった文章を書けば、主人公の気持ちや考えていることがものすごくわかるのだけれども、辛くて大変だったけど頑張りましたみたいな、平易な印象しか感じない。

しかも、心情にこだわるあまり、主人公がどこでなにをしているのか読み手は場面を想像できず、結果として共感できなくなることもあります。

そういうときは、心情描写だけでなく状況描写をいれることを心がければいい。

他には、主人公視点となると主人公の見た目が描写できず、魅力を損ないかねません。そういうときは第三者からみた主人公を、台詞で書く工夫をすればいい。

三人称で書く、という方法もあります。そのときは視点ブレに気をつけること。主人公以外の視点は、読者からすれば説明であり、ストーリーの回想と同じく物事が進んでいない、ブレーキを踏んだ状態。視点を語り手である主人公に固定した書き方を心がけてほしいです。

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