ゴシップ

「坊ちゃんはきっと勉強ばかりでデートのひとつもしてこなかったんでしょ。実につまらない。若人は恋してバカして無駄を楽しまなきゃ」


 騒がしめの商店街においても明らかにベイルは騒がしかった。つまらないと決めつけられるのは不愉快ではある。


「若人?」


 人生、騒いでバカをしていそうなベイルは若人か?

 私の疑問に気がついたのか王弟につけられた侍従ベイルは大げさな動きで笑う。


「人生で今が最も若人! 間違いなく若い!」


 朗らかな宣言に通りすがりの町人たちがなぜか囃し立て、ベイルは優雅な仕草で「ご同意感謝」などと謝意を述べている。

 盛り上がる周りの理解ができない。

 そうだ。

 忘れてはいけない。

 彼は案内人という名の監視役なのだ。

 町の住人に私の事を世間知らずの坊ちゃんでねぇと吹き込んでいるようだし、まぁ、おそらくそのおかげで面倒に絡まれないのだろう。


「坊ちゃん、小銭は持ってるかね?」


 屋台の男が肉串を壺に突っ込みながら聞いてくる。

 買い物ひとつできないのではないかと思われていることが感じられたが、屋台の前にいたのだから邪魔ではあったろう。

「持っている」と肉串の代金を渡せば熱々の肉串が渡される。こぼしそうな様子を見て屋台の男が「ほらよ」と紙を渡してくる。古新聞のようだ。


『王子と聖女、ようやく婚約か?』


 そんなゴシップ記事がタレに染まっていく。




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『勉強/デート/買い物』のキーワードを使って4ツイート以内で今日のネタを作りましょう。【フラグポイント:+1】


#odaidegoal #shindanmaker

https://shindanmaker.com/320594

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