リワード・ラブコメはじめましたっ！～小説のヒロインは幼馴染～

第1話 毎日投稿で500リワードってマジ！？

　本日、8月9日。金曜日。

　俺──門川圭（かどかわけい）は、パソコンに向かって、キーボードをカタカタと打っている。

　趣味で書いている小説を公開しているサイトで、運営が新たなキャンペーンを始めたのだ。

『23日間、毎日更新すると、最大500リワードが貰えます』

　アマギフにしたら500円分。

　文庫本を一冊、ギリギリ購入することができる……といったところだろうか？

　──趣味で書いたものがお金になる。

　金のために書くわけじゃないが、趣味がお金になってくれるのは、ちょっと嬉しい。

　自分で書いたものがお金に変わり、推しの作家さんの本を買うことができる。

　こんなに素晴らしいサイクルがあるだろうか？　いや、ないな！

　さーて、リワード貰ったら、誰の本を買おう？

　うーん……迷うな。小説もいいけど、漫画もいい。

　捕らぬ狸の皮算用。けれど、それを考えるのはとても楽しい。

　今日は、毎日更新の初日。

　書き続けなければ0円なのだ。

　カタカタ、カタカタと思いつくままに、俺はキーボードを叩く。

　果たして、この物語はきちんと着地できるのか？　

　それは俺にも──誰にも、分からないのだった。