溢れるもの

何がっていうんじゃない

理由なんて何もない


何もないのに

よく分からないのに

どうしてこんなに胸が痛むのだろう


証明できることなんて何もない

自分の心なのに

何を思って

何を感じてって

心に問いかけても誰も答えてくれない


答えが与えられても

きっと納得できなくて


答えが全てじゃないから

答えなんていらないけれど


答えがあれば少しはこの痛みも

和らぐのかなって小さく自嘲諦め笑いをして


きっとこの痛みは心という器から

いろいろなものが溢れているから


たくさんの感情で

たくさんの色で

埋め尽くされて

だんだんとそれがこぼれ落ちていって

でもそれは自分では拾えない

拾おうとすればするほど

滑り落ちていくから


それは流してはいけないと

それは弱さの証だと

それは我慢するべきだって

でも

そんなことない


こぼして気づくこともある

溢れた雫と溢れた想いが

一緒に流れて消えて

和らいだ心の温かさは

生きている証拠

生きていたい願望

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