第11話
半年が経ち、凜は大学の数学ゼミで積極的に質問をするようになった。彼女の成績は飛躍的に向上し、他のゼミ生たちからも尊敬されるようになっていた。ある日、凜はゼミで数学の複雑な問題について質問をした。
その問題は非常に難解で、ゼミのメンバーたちも簡単には答えられない内容だった。山本教授は凜の質問に注目し、彼女が持っている問題意識の深さと論理的なアプローチに感心していた。
ゼミの終了後、山本教授は凜を呼び止めた。「凜さん、ちょっと話がしたいのですが、いいですか?」
凜は少し驚きながらも、「はい、もちろんです。」と答えた。
山本教授は彼女を静かな研究室に案内し、「凜さんの最近の進歩は目覚ましいですね。あなたの質問にはいつも感心させられます。」と褒めた。
凜は照れくさそうに微笑みながら、「ありがとうございます。でも、まだまだ学ぶことが多いと思っています。」と返答した。
山本教授はしばらく考え込み、「実は、凜さんにはもう一歩進んで研究に参加してもらいたいと思っています。私の研究プロジェクトに加わり、実際の研究に取り組んでみませんか?」と提案した。
凜の目が輝き、興奮と期待を隠せなかった。「本当にいいんですか?私、もっと学びたいし、実際に研究をする機会をいただけるなんて…」
「もちろんです。」山本教授は微笑みながら頷いた。「あなたの情熱と才能を見込んでいます。新しい挑戦があなたにとって成長の機会になると信じています。」
凜は感謝の気持ちを込めて、「ありがとうございます、山本教授。精一杯頑張ります!」と力強く答えた。
山本教授は頷き、「では、明日から正式にプロジェクトのメンバーとしての準備を始めましょう。期待していますよ。」と締めくくった。
凜は興奮と喜びでいっぱいになりながら、研究室を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます