125. 『みずぽろ』1~5巻

 某マンガ大賞ノミネートの注目作を遅ればせながら。作画担当は名作ラブコメ『早乙女選手、ひたかくす』の水口尚樹先生。定評のある筋肉描写にも期待が持てます。



◆『みずぽろ』(1)~(4)一色美穂/水口尚樹


 舞台となるのは高校の水球部。不憫系の「しなしな」こと信濃しなの、天然系の「山Cやましー」こと山城やましろ、クラスメイトでもある高身長男子二人の軽妙な掛け合いと熱い友情が楽しいスポーツコメディです。


 いざ読み始めたらはちゃめちゃに面白くて、ページをめくる手が止まりませんでした。しなしなが割と面倒くさい性格しているのと、山Cの(運動神経以外)無駄なハイスペックぶりがツボです。



 1巻の見どころとしては、まず唯一の女子部員「るっくん」ことざわさん登場でしょうか。小柄筋肉&クーデレ可愛い! 後半では長野遠征を境に癖強な先輩部員たちのキャラも立ってきて、ギャグとスポ根両面での面白さが加速していきます。


 2巻の部内試合では、しなしながハンツーを決める場面が最高でした。それと第27話での、エビアン先輩の荒療治で山Cが水に浮けるようになって、部員たちが一斉に飛び込む見開きが大好きです。



 3巻での女子大チーム招待試合はなべたきさんのド天然ぶりに笑ってしまいました。直後に入部したはるさんキャラ濃すぎ! 新人戦でのしなしな&山Cの連携プレーも熱かった(溶鉱炉のことではない)ですね!


 4巻の冬合宿前後からエビアン先輩が(お笑い的に)無双していました。主役コンビも深夜のピエタ2連発は笑うしかねえんだ。練習試合はるっくんの一枚絵が格好良かったです。メカクレかすみ先輩の片目映るコマがメロいっすね。




◆『みずぽろ』(5)一色美穂/水口尚樹


 ここからは最新巻の感想です。初詣でも仲良しのしな山。そこで衝撃の出会いを果たしたのは表紙の美少……年でした。カエルゴリラ呼ばわりも否定できず。てか出店にクロックムッシュ先輩……? 相変わらず情報量多し。


 ということでドーナツ……ではなく、しちがわ養老ようろうが所属するマダ高と練習試合。はるるん「新規筋肉」とかいうパワーワード(笑)。「ケバブ電柱」もなかなかひどいが。そもそもケバブは濡れ衣ですし。



 霞先輩はともかくエビアン先輩も不在のまま試合開始。代役のしなしなが信州人の根気ずくを見せつける。ちゃんとねぎらってくれるアッシー先輩いい人だ。相手チームの七里&養老にも重い関係が垣間見えていいっすね……。


 第2ピリオド初点、信濃くま! はるるんにいいとこ見せたいイトックスのキラキラビジョンずるいわ(笑)。エビアン先輩幕間で連れ戻しに来られて笑う。でも日本の物価高は笑えん……! 次はマザ◯牧場だ!(泣)



 七里に秘密を打ち明けられるしな山。床に直置きされてる霞先輩ジワる。コンビ漫才に調子狂わされる七里が不憫(笑)。そんな七里の身体を心配したり、素直に頑張りを認めてあげられるしなしなが好き。


 第3ピリオド、満を持してカエルゴリラ参戦。養老の負担を減らそうと奮起する七里が痛々しい。二人の過去開示に胸熱。案の定無理していた七里と、それを察した養老の水面下での対面が美しい……! 表紙採用も納得ですわ。



 養老復活! はいいけどマダ高キャプテンノンデリすぎんか(笑)。はるるんは鼻血拭こうな? 中海なかうみ先輩ナイッシュ。るっくんのアドバイスイケメンすぎる!


 第4ピリオドも止まらぬ養老。しかし激しい接触でよみがえるトラウマ。もしや彼を救うのはメンタルもフィジカルも最強なカ エ ル ゴ リ ラなのか!? 試合の結果は次巻にて。


 描き下ろしおまけ。差し入れドーナツ実現。一年生みんなの友情が見られてよかったけど、無軌道エビアン先輩は一回ゴヨウダされるべきだと思います!

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