51. 『刃牙らへん』3巻/『烈転生』12巻/『ガイシコ』6巻

 『刃牙』関連3作、まとめて雑感をば。



◆『刃牙らへん』(3)板垣恵介


 引き続き父子の食卓。「ゴチソウ様デシタ」「報ワレマシタ」ジャックよかったね。ゆうろうとガラスのくだりは『刃牙道』を参照のこと。その前の気をつけパァンからして天丼ギャグな気がしなくもありません。


 ホームレス化したピクルをジャックが万感のハグ。そして噛みっこをご所望。これはロケではないし、仲裁に入る花山はなやまさんも監督ではありません(笑)。


 ピクルはの花山さんことを憶えていたみたいですね。ジャックとは初対面でしたっけ(記憶あやふや)。


 そんなジャックのリベンジ戦を前に、ピクルは刃牙バキと再会……シャベッタァ!

 そして迎えたジャックVSピクルの巨獣対決は、双方反則でのスタート!?




◆『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』(12)陸井栄史/猪原賽/板垣恵介


 ルール無用の神=ポセイドン。水で呼吸と視界を奪われたれつさん劣勢……と思いきや、水を口に含んでリス顔! 水鉄砲で経穴を突く発想は、中国武術の達人ならではですね。


 「海神」を「溺れ」させる痛快な勝利……と思いきや(二回目)、神は人の土俵へと降りて来て。戦いはシンプルな肉体勝負に移行します。


 消力シャオリーの原理をも看破する神。だが小細工と侮るなかれ、陸に棲む者を舐めるな、とばかりに、烈さんが見せたのは象形拳……キング・ヒュドラー拳!?


 しかし、数多の巨獣を叩き伏せてきた海王に幻影は通じずか。ならばと繰り出した究極の象形拳は理想の烈さん自身=中国武術の完成形。飛び出せグルグルパンチ! 自分で黒歴史言ってるのはちょっと笑います。


 兎にも角にもグルパンを〝武〟へと昇華した烈さん。劈掛ひかけんと消力を駆使して、ついにポセイドンからダウンを奪いますが……ここでお次巻です。




◆『バキ外伝 ガイアとシコルスキー ~ときどきノムラ 二人だけど三人暮らし~』(6)林たかあき/板垣恵介


 前巻不穏な引きの答え合わせは、何と酒豪対決。まあ日常ものなので……。勝負はシコ惜敗も悔いなし。もとの去り方はお約束のちゅどッ。


 ガイシコ仲良く格ゲー微笑ましい。プロゲーマーすら凌駕するガイアの実力と、近所の子供にすらボコされるシコルの実力が好対照すぎて……笑。


 今巻の最注目エピソードは、やはり母子絵画の回でしょうか。一触即発の事態を回避した画家先生の見事な機転と思いやり、そしてシコルスキーを暴挙に駆り立てた驚くべき真相にホロリときました。


 他にも、キャプテン・ストライダム登場の回では「ガイアッッ」の真実が本人の口から語られるのに感慨を覚えたり。原作側にも奥行きが増すのは良い相乗効果ですよね。


 特別編は本作の紹介漫画でしょうか。どこまでも負けず嫌いのシコル。その構図はまるで『からかい上手のガイアさん』。つまり実質ラブコメだったのだ(暴論)。

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