好きな漫画だけ語りたい！ by 真野魚尾🐠

20. 『ハイスコアガール DASH』6巻

　名作ラブコメ続編の主人公は、散り様が美しい敗北ヒロインNo.1（当社調べ）日（ひ）高（だか）小（こ）春（はる）！

◆『ハイスコアガール DASH』(6)押切蓮介

　前作～今作過去編を通じての、小（こ）春（はる）の成長と強キャラぶりが頼もしいです。

　小（こ）春（はる）先生の策略は生徒たちの協力もあって、校長の息子・鉄（てつ）雄（お）を易々と籠絡（ろうらく）。実家コンビニのバイトへ採用。さらには有（あり）栖（す）までも加わり、『ハイパーストII』5on5のメンバーが揃います。

　閑話。またもや土井（どい）の元を訪れるポリゴン美女(？)久美絵（くみえ）さん。「クンフー」の汎用性の高さ！　恋でビジュアルがバージョンアップする仕様は、3巻描き下ろしでも示唆されていましたっけ。

　さらには父・沼（ぬま）田（た）先生や宮（みや）尾（お）の現在までが描かれ、前作を懐かしく感じます。ただし、小（こ）春（はる）VS大（おお）野（の）の過去エピはおあずけです！

　筐体や基盤が持ち寄られ、着々とゲーセン化する小（こ）春（はる）ハウス。メンバーのキャラ選択は強キャラ固め。校長バレは有（あり）栖（す）の機転で切り抜けます。小（こ）春（はる）先生の若返りイメージ（コスプレ？）も感慨深く。

　1巻から描かれてきた生徒たちの成長も見どころです。それぞれの家庭環境に見る暗澹（あんたん）とした空気感はまさに押切節。

　真（しん）治（じ）を見守る影の正体は何とベガでした。確かに筋肉質とは言っていました（こちらも3巻18-CREDIT）ものね。塩くれてやろうは笑。親切か！

　父子家庭で鬱屈（うっくつ）した日々を送る美和（みわ）。母親がたった一つ残して行ったゲーム、そして未（み）来（らい）の明るさがどれだけ救いになったことか。とくに未（み）来（らい）との関係には百合の尊さをそこはかとなく感じます……！

　その未（み）来（らい）は茶色リュウと向き合おうとする努力？がいじらしいです。誤解する両親とのすれ違いコント笑。「女は一途」小（こ）春（はる）先生の説得力が泣ける……。

　一方、そんな小（こ）春（はる）をめぐって有（あり）栖（す）と恋の鞘当てを続ける鉄（てつ）雄（お）。息子の成長？を見て校長も丸くなります。叱咤激励があったけぇ……。

　最後はメンバー揃って浴衣で夏祭り。大勝負は目前。はたして打ち上げられるか、大花火。