第14話: 鎧の騎士との壮絶な戦闘

遺跡の広間に、アラン、優樹、エリナの三人は立っていた。対面するのは、Aランクのモンスター「鎧の騎士」だ。鎧の騎士はその強固な鎧に加え、炎の属性が付与された大剣と盾を持っている。その姿は圧倒的で、三人はその前に立ちすくんでいた。


「これが本物の鎧の騎士…」優樹が息を整えながら、剣を握りしめた。「気をつけろ。あの大剣に触れると、一撃で致命傷だ。」


アランはアイススピアを手に取り、その冷気を広げるようにした。「私が氷の魔法で少しでも炎の力を抑える。エリナ、狙いを定めて!」


「了解!」エリナが弓を引き絞り、矢を準備する。「矢で隙間を狙うわ!」


戦闘が始まると、アランはアイススピアを構え、氷の槍を鎧の騎士に向けて投げた。氷の槍は盾に直撃し、冷気が広間を包み込む。しかし、鎧の騎士の炎の効果が強力で、冷気はすぐに溶けてしまった。


「冷気だけではダメだ…」アランが再度アイススピアを取り直しながら言った。「もっと威力を込める!」


優樹は剣を振り上げ、鎧の騎士に向かって斬りかかる。一撃が盾に当たり、激しい金属音が響いた。鎧の騎士はその盾で攻撃を防ぎ、優樹の力を弾いた。


「防御力が想像以上だ。」優樹が一歩後退しながら言った。「でも、隙間を見つけるしかない!」


鎧の騎士はその大剣を振り上げ、炎の効果をまとわせた一撃が優樹の剣に衝撃を与えた。優樹はその衝撃に耐え、攻撃を続ける。だが、炎の効果が優樹の体を焼き、彼の体力はじわじわと削られていった。


「うっ…」優樹が苦痛の声を上げながらも、再度剣を振りかざす。「これで…!」


エリナは弓を引き絞り、鋭い矢で鎧の騎士の隙間を狙った。矢が盾に当たり、微弱な傷を与える。しかし、鎧の騎士はその盾で矢を弾き、エリナの攻撃を防いだ。


「矢だけでは限界がある…」エリナが焦りながら言った。「どうにかして、防御を崩さないと!」


アランは再度アイススピアを召喚し、氷の魔法で鎧の騎士の周囲を攻撃する。氷の刃が鎧の騎士に当たると、その冷気が鎧の騎士の体を包み込む。だが、炎の効果が強力で、冷気はすぐに溶けてしまった。


「氷の力では防御を崩せない…」アランが言いながら、再度攻撃を続ける。「エリナ、もっと隙間を狙って!」


エリナは弓を引き絞り、鋭い矢で鎧の騎士の隙間を狙った。矢がその隙間に命中し、微弱な傷を与えるが、鎧の騎士はその強靭な防御力で耐え続ける。


「これで決める!」優樹が叫びながら、大剣を振り下ろす。その一撃が鎧の騎士に直撃し、炎の効果をまとった大剣が鎧の騎士の体に深い傷を刻む。


鎧の騎士はその一撃に耐えきれず、ついに膝をついた。だが、そのままでは終わらなかった。鎧の騎士は最後の力を振り絞り、大剣を振り回し、炎の力を強めて攻撃を続けた。


「まだ終わらない!」優樹が叫び、剣を振り上げて再度攻撃を続ける。その攻撃が鎧の騎士に直撃し、さらに深い傷を与えた。


アランはアイススピアを再び召喚し、氷の魔法で鎧の騎士の周囲を攻撃する。冷気が鎧の騎士に当たると、その動きが鈍くなり、炎の効果も抑えられる。だが、鎧の騎士はそれでも完全には崩れなかった。


「まだ、だめだ!」アランが言いながら、氷の力を込めた攻撃を続ける。エリナも弓を引き絞り、鋭い矢で鎧の騎士の隙間を狙い撃ちする。三人は協力して、鎧の騎士に少しずつダメージを与えていった。


優樹は再度剣を振り上げ、全力で鎧の騎士に斬りかかる。炎の効果をまとった大剣が鎧の騎士の体を貫き、その一撃で鎧の騎士はついに倒れた。広間に静けさが戻り、三人は疲れ切った体を寄せ合いながら、息をついた。


「やった…倒せた。」優樹が息を整えながら言った。「でも、これはまだ始まりに過ぎない。」


「本当に、すごい戦いだった…」アランが言いながら、汗を拭う。「でも、ここからが本当の冒険の始まりだ。」


エリナは再び矢を弓にセットし直し、「次に進む準備を整えたわ。気をつけて進みましょう。」


三人は鎧の騎士の遺骸を見守りながら、遺跡のさらに奥へと向かっていく。その先に待ち受けていたものとは...一つの宝箱だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る