親友の彼女と(彼女の親友と)しちゃった顛末

なつめx2(なつめバツに)

第一話 セフレとか、エチ友とか、どうよ?―― アメリカ出張中の親友の彼女が俺に抱きついてそう言ってくるんだがっ⁉

 何故、俺は親友の彼女をして彼女の部屋までやってきたのか、と言うと……


 親友(名前は松……いや、どうでも良いか)が現在アメリカに長期出張中で、その彼女(名前は蓮美はすみと言うらしい。名字かと思ったら下の名前だった……以前、『下の名前ってエっロ』って言ったら殴られた(笑))が飲み会があって(酒癖が良くないので)ガード兼家まで送ってくれ、と頼まれたのだ。


 いや、酒に呑まれるような女の介抱とか、男の俺に頼むな……と忠告したのだが、電話口で親友は『合意の上なら一発までは許す』と言いやがった。

 更に『合意で無かったら、お前の彼女を犯す』とも言ってたが(笑)。

 いや、自分の彼女が『合意ならOK』って……信頼してるのか?、諦めてるのか?

 蓮美を見たら、後者っぽい(笑)。

 いや、シないけど。多分…………シないけど(笑)。


          *


「モブくん、お水欲しい♡」

 んで、べろん、べろん、に酔っ払った蓮美を彼女の部屋まで運んでベッドに降ろしたのだが。

「俺は『モブ』じゃねえ!……桃嫵ももなしだっ!?」

「それより、お・み・ずぅ♡」

 ベッドでパンツ丸だしで言うなっ!(因みに黒だ、エロい(笑))

 仕方なく冷蔵庫を開けてお茶のペットボトル(他にはビールの500ml缶しか入ってねえ)を持ってベッドに戻る。

「ほれ」

 俺はペットボトルを手渡して言った。

「もう、帰るからな……部屋のロックしとけよ!」


「開かない…」


「いや、開けるんじゃなく、閉めろ!」

「これ、開けて!」

 ペットボトルの話だったらしい。

 仕方なく開けてやった。

「おい、こぼすな!……って言ってるそばから!」

 胸に、びしゃ、びしゃ、こぼれていた。


「つべたい…」


 知らねーよ、と思ったが親友には世話になってるしな。

「タオルはどこだ?」

「しょこのチェストの一番上……」

「判った……待ってろ」


「一番下はぱんつ♡」


「それ、いま必要な情報か?」

「ぱんつまで濡れたから、替えりゅ♡」

 不穏な台詞に振り返るとティシャツを脱いでパンツも脱ごうと、じた、ばた、していた。

「ちょ、待てっ!?」

 俺は慌ててチェストからだしたタオルを蓮美の剥きだしのオッパイに掛けた(勿論、掛ける前に鑑賞させて貰ったが(笑))。


「モブくん、拭いて♡」


 ベッドに大の字になって目瞑ってるし。いつスカートを脱いだのか『パンいち』だし。犯しても合意で通るだろ?

 いや、シないけど。た、たぶん………………シないけど。


 取り敢えず、オッパイ拭いて帰ろう(笑)。

 俺は蓮美の推定98センチHカップのオッパイを、もにゅ、くにゅ、まさぐって(いや、濡れたオッパイを拭いて)から声を掛けた。

「もう、帰るからな?」

「お水……」

「そこにあるだろ?」

「飲ませて♡」

 仕方なくペットボトルを口元に持ってゆくと、


「口移し♡」


 いや、いい加減にしろよっ!

「飲ませてぇ♡」

 な、なに甘えた声だしてやがる!

「し、仕方ねえなあ……」

 俺は蓮美に口移しで水を流し込んだ。

 蓮美の喉が、ごく、ごく、鳴るのがやたらエロい(笑)。

「もう、帰るぞ?」

 最終確認のつもりで言うと、蓮美が言いやがった。


「ぱんちゅも濡れたから、替えりゅ♡」


「いや、俺が帰ったら好きに穿き替えろよっ!」

 幾分、いらっ、としてきた。

 言いたかないが押し倒したいくらい〝良いおんな〟なのだよ、蓮美おまえは(笑)。

 オッパイもデカいしぃ(柔らかかったしぃ)、腰なんか括れてるしぃ、太腿もむちむちだしぃ、パンツもエロいしぃ……

 俺に彼女が居なかったら、とっくに押し倒してるからな!


「モブくん、なんで押し倒さないのぅ?」


 いや、いまそれを言いやがりますか⁉

「な、ナニ言ってやがるっ!?」

「おっぱい揉んだじゃん♡」

「濡れたから、拭いてやったんだろ?」

「ちゅー、もしたしぃ♡」

「水を飲ませただけだろ?」

「そんなに二人の関係を〝無かったコト〟にしたいのね?」

「いや、なんて無いだろ?()」


「あ~しみたいなビッチはあ、無しなのぅ?」

「そ、それは恋愛対象として、という意味か?」

「いや、セフレとか、エチ友とか、だけどぅ?」

「……………………」

 コメントに困るコト、訊くんじゃねえ(笑)。


「モブくん、アレおっきいんだってね?」


 いや、誰に訊いたんだよ?

美玖みくちゃんが自慢してた」

 美玖と言うのは俺の彼女だ。

「……………………」

「美玖ちゃんが一回なら使っても良いって、言ってた♡」

「じょ、冗談だろ?」

「うん、冗談(笑)」

「犯すぞっ!」


「さっきから、犯してって言ってるしぃ♡」


「……………………」

「美玖ちゃんには内緒にしとくからあ……しよ♡」

「……………………」

「カズくん、一回ならOKって、言ってたでしょ?」

 カズと言うのは俺の親友で蓮美の彼氏だ。

 確かに言われた。しかし ――

「な、なんでそれっ⁉」

 俺は慌てて口を押えた。

「い、いや、いや、いや、いや、不味いから…………」


「も、諦めたら?……ね、しよ♡」


 いつの間にか、外堀はすっかり埋められていた……らしい?



         【この項 おわり】

            【つづく】

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