僕達の秘密
@Cork0420
第1話 新しい学校
僕は、お父さんが嫌い
僕は、みんなが嫌い
お父さんのせいでお母さんが壊れた
誰も助けてくれない
つらい
苦しい
助けて…
アラーム音が鳴る
「ふぁー朝か…」
あくびをして顔を洗いに洗面台に行く。
母さんは、いつもと同じ
ダイニングテーブルにうつ伏せになって寝ている。
机の上にはビールの入っていないからの缶。
いつもと同じ光景だった。
僕は、いつもと同じ顔を洗って机の上を片付け朝ごはんを作る。
学校の弁当も作り、準備する。
「行ってきます」
母さんに挨拶をして家を出る。
これが毎日のルーティン。
そして、自転車に乗り学校へ行く。
新しい学校
父のせいで学校を転校し家も引っ越した。
今日が転校初日
楽しみではない。
(父のことを知っている人がいなければいいな…)
靴箱に靴を入れ職員室に向かう。
職員室の扉を開ける。
「おはようございます…」
先生たちが僕を見る。
先生たちは、僕を見るなり嫌そうな目で見つめる。
(ここもか…)
僕の担任になる先生の机のところに向かい話しかける。
「おはようございます…」
「おはよう」
僕の担任になる先生は、僕に興味がなさそうだった。というか、人に興味がなさそうだった。
「今日から学校だな大人しく過ごせよ俺に迷惑をかけるなよ。」
先生は、少しめんどくさそうに言った。
「はい、わかりました。」
先生と教室に向かう。
「ここがお前の教室だ。」
「… はい」
少し嫌だった。
ここでも父の話が広がり噂され学校を転校させられるのは面倒だから。
教室に入ると先生が僕のことをクラスの人達に紹介する。
「今日から、このクラスの仲間になる一ノ瀬だ。」
「仲良くしてやれ」
その言葉にクラスの人達は嬉しそうな顔をした。
(僕のことは知らないんだな…)
僕のことを知らないことに安心していた。
「一ノ瀬、お前は鈴燐の隣の席に座れ」
先生がそう言うと鈴燐が手を上げる。
「ここだよ〜」
僕は、鈴燐の隣の席に座った。
チャイムがなる。
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