オレのベッドには、幼馴染モンスターがいます…寝ている隙にモンスター幼馴染にとあることをしたら…えっ⁉︎もしかして…寝てなくない⁉︎

猫の集会

寝てるよね⁉︎

 オレには幼馴染がいる…いや、いた?気がする。

 

 

 ハックショーン‼︎

 

 ビクッ

 

 オレが静かに勉強していると突然オレのベッドの上で、大きく鼻息をふっ飛ばす変な生き物。

 

 …

 

 

 ああ、あずさか…。

 あずさは、オレの幼馴染だった。

 

 今は幼馴染からモンスター化しつつあるけど。

 

「あずさ…汚い」

「えぇ?なに?」

「汚い」

「あぁ、ティッシュとってくれるのね。ありがと」

 

 …

 

 あずさは、図々しく手を伸ばしてきた。

 

 まったく都合のいいように解釈しやがって…。

 

 仕方なくオレはティッシュをあずさに渡した。

 

 

「サンキュー」

 

 ブヒーっ

 

 

 あずさという生き物は、ものすごい勢いで鼻をかんだ。

 

 

 昔は、かわいい幼馴染だった。

 

 でも、今はモンスター。

 

 別にオレのベッドで飼育しているわけでもないのに、なぜかいつもオレのベッドにいやがる。

 

 じっとモンスターを観察してみると、モンスターは…オレの本棚から漫画を出して読み、ときたまからだをボリボリ掻きむしり、目をぱちぱちさせて…そのうち一点を見つめ出し、寝おちする。

 

 

 まったくもって無防備だ。

 

 このモンスターに怖いものは、無いようだ。

 

 

 勉強もひと段落ついたし、モンスター狩りにオレはでることにした。

 

 このモンスターがまたかわいいのだ。

 

 まずは、モンスターが完全に寝ているか確認。

 

 鼻をクイっとしてみた。

 

 うん、寝てる。

 

 このモンスターは、なかなか寝たら起きない強者だ。

 

 

「あずさー、おーい?あずさちゃーん?」

 

 呼びかけするも、無反応。

 

 実はこのモンスター、寝顔がとにかくかわいい。

 

 

 オレの待ち受けは、実は…モンスターの寝顔だったりする。

 

 

 写真を撮っても、ほっぺプニプニしても起きない。

 

 …と、思っていた。

 

 

 しかし‼︎

 

 オレは知ってしまった。

 

 このモンスターが…実は起きていたことを。

 

 

 …

 

 

 オレは数分前、とある雑学を学んでしまった。

 

 実は目をつぶって寝ている人がつばをごっくんしたら、それは起きている証拠だ、と。

 

 

 このモンスター…いつから起きていやがったんだ…?

 

 

 オレはモンスターの写真ゲットしたとき、思わず…かわいいーと言ってしまっていたぞ。

 

 さらには、ほっぺぷにぷにしながら…チューしてもいいかな?てか、したい‼︎かわいすぎ‼︎って言ってしまっていた…。

 

 

 

 どうすりゃいい⁇

 

 …

 

 もう、こうなったら…ヤケクソだ。

 

 

 オレは、寝てるのか本当に起きているのかわからないモンスターに、

「好きすぎるから、キスしていい?」

 と問いかけた。

 

 そしたら音信不通…。

 

 でもなく、頬を赤らめた。

 

 もう、完全に起きてんじゃん。

 

「するよ?するからね?いいの?」

 

 

 …

 

 

 まだ寝たふり続行のあずさ。

 

 

 オレはなんでもやり遂げる主義だ。

 

 是非とも、このモンスターは攻略したい‼︎

 

 どうやったらアズー・モンをゲットできるか…

 

 アズー・モンとは、あずさとモンスターの名前を掛け合わせたものだ。

 

 キス宣言から一向に起きないあずさ。

 

 

「キス…しちゃうよ?いい?」

 

 

 …

 

 あずさの目がぴくっとかすかに動いた。

 

 

「あーかわいいなぁ。あずさが寝てるうちにくちびる奪っていいかなぁ?チュ〜ってしたいなぁ」

 

 

 …

 

「あ、キスの前に抱きしめちゃおっかなぁ」

 

 もう真っ赤な顔のあずさをとにかくゲットしたかった。

 

 でも、こんなおとなしいあずさをずっとみていたい気もする。

 

 

 どうするオレ?

 

 もうあずさにバレてるし…ほんとにキスしちゃう?

 

 でも…

 

 あずさってオレのこと好きなのかな⁇

 

 

 どうなん?

 

 オレは大好きだけど…

 

 あずさの気持ちが確かめたい。

 

 

 …

 

 

 どうすれば…

 

 

 とりあえずあずさの手をニギニギしてみた。

 

 

 細くて綺麗な指。

 

 手…

 

 

 まず手にキスしてみようかな…

 

 イヤなら手にキスしたら拒否してくるはずだ。

 

 

 あずさの手をスリスリしてそのまま…

 

 そのままオレはあずさの手にチュッとキスをした。

 

 

 …

 

 うん。拒否られてない。

 

 

 じゃあ…反対の手…も…

 

 チュッ

 

 …

 

 大丈夫そう。

 

 

 

 なら…次は…

 

 

 …

 

 く、くち…にっ…

 

 …

 

 無理だーー‼︎

 

 やっぱり了承得ないとモンスターが、ラスボスクラスのパワーでビンタしてくるかもだ。

 

 

 ど、どうする…オレ。

 

 あずさは、起きてるはず。

 …たぶんだけど。

 

 いや、起きてる。

 

 

 …

 

「あずさ、大好き。」

 

 オレは、あずさの口じゃなくて首にそっとキスをした。

 

 

 そしたらいきなりオレはあずさに技をかけられた⁉︎

 

「うおっ⁉︎」

 

 寝ているあずさにがっつり捕まった…。

 

 

「あ、あずさ…やっぱり起きてたよね」

「うん。寝てられるわけがないよ」

 

 …

 

「ですよね…」

「うん、てかさーいつするのよ?」

「えっ?」

 

 オレは気づいた。

 

 あずさに捕まったんじゃなくて、オレは今あずさに抱きしめられていると。

 

「あずさ〜‼︎」

 

 オレは、あずさに抱きつき返しをしてそのままキスをした。

 

 

 一度ならぬ、二度、三度とね♡

 

 

 こうしてオレは、無事アズー・モン攻略することができた。

 

「あずさ、いつから起きてたんだよ?」

 

「わかんないけど、こうたがわたしのこと好きって言ってるの聞こえたから……」

 

「そっかー。ならもう完全にオレの気持ち伝わったか」

「ううん、もっと伝えてよ♡」

 と、かわいい顔をするあずさ。

 

「かわいすぎだよ〜、あずさぁ〜♡」

「こうたもかっこいいよ〜♡」

 

 チュ〜♡

 

 

 こうしてオレたちは、イチャイチャ過ごすのでありました。

 

 

 おしまい。

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