シンクロニクル

紙の妖精さん

第1話

教室のドアが開き、新たな生徒たちが次々と教室に入ってくる。今日は新しい学期の始まりで、いくつかのクラスに新しい顔ぶれが加わる日だ。


「おはよう、ソラ!」ミユが明るい声で挨拶しながら、自分の席に向かう。


「おはよう、ミユ。」ソラは微笑みながら返事をする。彼女は、テレパシーの力を使って問題解決に取り組むのが得意で、クラスメートからの信頼も厚い。


その時、新しい生徒が教室に入ってきた。彼女の名前はナユ。長い髪を揺らしながら、少し緊張した面持ちで教室に足を踏み入れる。


「こちらがナユさんですね。新しいクラスメートです。」先生が紹介する。ナユは、少し不安げな様子でクラス全体を見渡す。


「よろしくお願いします。」ナユは、心の中で自分を励ましながら、テレパシーでクラスメートたちに挨拶する。彼女のテレパシーは、控えめでありながら温かみがあり、すぐにクラスの雰囲気に溶け込む。




数時間後、数学の授業が始まった。今日の授業では、テレパシーを使った並列処理演算の演習が行われる予定だ。


「さて、今日は特別な演習に取り組みます。チームを組んで、テレパシーを使って難解な数学問題を解決してもらいます。」先生が説明する。


ソラ、ミユ、ナユ、そして新しいクラスメートであるツカサコが一緒にチームを組むことになった。ツカサコは、技術に詳しく、テレパシー技術のエキスパートだ。


「私たちのチームで頑張りましょう!」ソラがチームメンバーに声をかける。


「はい、頑張ります!」ナユが心の中で答える。




チームは与えられた問題に取り組み始める。テレパシーを使って、各メンバーが計算を分担し、その結果をリアルタイムで共有しながら問題を解決しようとする。


「私の計算結果はこれです。」ツカサコがテレパシーでメンバーに結果を伝える。


「私もこれが出ました。」ミユが補足する。


「それに基づいて、次のステップを計算してみます。」ソラが指示を出し、チーム全体が協力して問題に取り組む。


最初は順調に思えたが、複雑な問題が次々と現れ、チームの協力も一筋縄ではいかないことがわかる。




授業が終了し、チームは問題の一部を解決できたものの、まだ解決には至らなかった。ナユは、少し落ち込んでいたが、クラスメートたちが彼女を励まし、次回に向けての意気込みを新たにする。


「初めてのテレパシー演習は思ったより難しかったけど、みんなと一緒にやれて楽しかった。」ナユが笑顔で言う。


「うん、これからもっと頑張っていこう!」ソラが元気づける。

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