異界の神社2
翌日、霧が晴れた神社に戻ると、神社の周囲には依然として不自然な静けさが漂っていた。
午前中のうちに、神社内での調査を続けることにした。
神社の境内には、霧の影響で視界が悪かった場所が、今日は比較的はっきりと見渡せた。
本殿の近くにある石の上には古い文字が刻まれており、巻物の記述と一致している部分があった。
これが異界の扉に関連している可能性があると考えた。
その後、神社の近くにある井戸を調査することにした。
私は霊能者でも占い師でもない郷土研究家だ。
なので、霊感が強いというわけではないのだが、
私の経験上、水には霊が集まり易い。
そのため、井戸と心霊現象は切っても切れない関係にある。
井戸は神社から少し離れた場所にあり、周囲には廃墟となった小屋が点在している。井戸の内部には長い間水が溜まっていないようで、底には枯れた葉やゴミが堆積していた。
井戸の側面には古い紋章が刻まれており、神社の祭りと関係があるのかもしれないと考えた。
井戸の調査中、再び霧が立ち込めてきた。
霧が濃くなると、井戸の周囲で異常な冷気を感じるようになった。
周囲の木々や地面が揺れているように感じ、空気中に微細な振動がある。
異常な感覚に圧倒されながらも、井戸の内部を慎重に調べたが、特に変わった点は見当たらなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます