異界の神社1
私は郷土研究家の藤井健一、今回の調査対象は山奥にひっそりと佇む古い神社である。
地元の伝説によれば、この神社には異界の扉が隠されており、過去の祭りで怪奇な出来事が多発したという。
これを調べることで、伝説の真実を解明するのが目的だ。
朝早く、山道を車で進む。
道は次第に狭くなり、舗装も途切れるが、地図を頼りに目的地に到着した。
駐車場からは徒歩でしか進めない。
険しい道を進むと、神社の鳥居が見えてきた。
鳥居の木材は風化しており、色あせた朱塗りの部分が見受けられる。
境内に入ると、古びた本殿が立っており、周囲には草が茂っていた。
本殿の内部には古い絵馬や神事に関する資料が並べられているが、長い年月の影響で読み取りが難しい。
その中に、一つだけ比較的新しい巻物を発見した。
巻物には神社の祭りに関する記録があり、「異界の扉」に関する記述があった。
巻物によれば、祭りの最中に神社の神事で異界の扉が開かれることがあり、過去には失踪事件が発生したという。
これらの記録が単なる迷信ではなく、実際の事実に基づいているのかを確かめる必要があると感じた。
調査を終えた私は、神社の周囲を歩きながら、その地域の環境や地形を確認した。
突然霧が立ち込め、視界が急激に悪化した。
霧の中で、周囲の風景が不安定に感じられ、空気が冷たくなった。
状況を把握し、明日の調査に備えて一旦神社を離れることにした。
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