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目次
夢の中の影
空に貼りつけたような
黄色い満月が
鳥居門の参道を
蒼く照らしている
月下のこの道を
何度行き来したことだろう
鳥居まで行っては
引き返す日々
その向こうには
道がない
あの山々を越え
ずっと南の方に
飛んでゆきたい
そう願いながら
詣でるうちに
冠羽が育ち
尾羽が伸び
今宵の月が照らし出したのは
鳥のような影だった
意味のない夢を見て
微睡（まどろ）みの中で
意味を考える
現実と異世界の狭間
振り向いた鳥は
美しい顔の
ヘビクイワシだった
ゆっくりと翼を広げると
長い尾羽を閃かせ
崖の上の鳥居から
飛び立った
https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16818093083020342507
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