phobia

@natao_miu

第1話

聖(あいつ、なんで急に発作なんか起きたんだろう。あの瞬間のどこかに無限を感じて…?いや、おかしい、何で、)

永遠「あっれ〜。ここ、もう一般人は入れないよ〜?面会ならまた明日どぞ〜。」

聖「?あんた誰」

永遠「口の聞き方には気つけろよガキ〜、どう見たって医者だろ〜?今そっちの治療室のガキ診てた」

聖「え、そこって誉の?」

永遠「お、知り合いか?」

聖「そ、そう。あの、あいつ、誉大丈夫なの?なんで急に発作が?」

永遠「落ち着けがきんちょ〜。お前名前は?」

聖「天ノ瀬聖(あまのせひじり)。あいつの幼馴染、名前とかどうでもいいから早く、誉が、誉が死んだら俺、」

永遠「取り急いでっとこ申し訳ないけど、フォビアに関する容態については彼の個人情報だ。お前の言う身分がが正しいかなんざ俺は知らん。残念だが教えられん」

聖「じゃあ、じゃあせめて生死に関わるかだけでも…」

永遠「言えん。残念だが俺からはお前になんの情報もやれない。」

コイツ役に立たない…!言ってることはごもっともか、でも誉が、生死すら言えない?なんで?だめだ、タナトフォビアの俺が倒れちゃいそう。

永遠「…はぁ、じゃあ、あいつとお前の恐怖症を教えてくれないか?そしたら教えてやるよ。」

聖「え?」

永遠「実はまだ、錦木くんの恐怖症がわかっていない。症状から、状況からも、どの恐怖症にもつながらないんだ。恐怖症なんて親とそれに近しいようななかにしか言わんだろ?幼馴染なら知ってんじゃないのか?」

誉、昔から誰かにフォビアバレちゃうの人以上に嫌がってた。アペイロフォビアが珍しいから。でも今言わなきゃ、誉が

永遠「知らない感じ?じゃあ何も言わねぇけど」

聖「お、俺は!タナト、フォビア…」

永遠「おおー、珍しい奴だな、お前がタナトか…じゃあ錦木くんは?」

聖「誉は…」


  「…アペイロフォビア」


永遠「アペイロ…!珍しいやつだとは思ってたが世界に2人の1人なんだな…」

聖「…」

永遠「わかった。容態を教えてやる。」

聖「…うん、」

永遠「あいつはまだ死なない。今回の一件が寿命に関係することもないだろう。」

聖「ほんと!よかった…」

永遠「ただ、対策が作れないな」

聖「対策?」

永遠「恐怖症をマシにすんだよ。ただ、アペイロについては前例がないから対策は難しい話だな。」

最近誉の発作が多くなってる。今回に関しては意識不明だった。このままじゃ誉ほんとに死んじゃうんじゃ

聖「うっ、え」

永遠「おー、大丈夫か?お前タナトなんだからあんまそういうこと考えんなよ」

聖「う、んわかってる…」

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