第17話 やっと、見つけたぞ! 中川鈴音
ーー俺はいつも通り学校で普通に授業を受けて、今日一日の学校生活を終えた。
何というか……一週間の五日間の学校生活の五日間目だからというのか、疲れがどっときたような感じがした。
お昼は、今日も中川さんがお弁当を作ってくれた……
お弁当の中身を開けると……相変わらずお弁当の中身が美味しそうで……それよりもなによりお弁当が昨日同様可愛くデコレーションされていた。
ちなみに今日はのりでデコった、ねこさんだった。
お弁当はとても美味しかった……それに尽きる。このお弁当をの事を後で彼女には感謝を言おう。
ーーそして、学校から下校して、一旦、家に帰り、外食に出かける時……
「さぁ、行こうか……」
「うん!」
そう、俺たちは今、大手外食チェーン「デリシャスドンキー」に向かう途中である。
「それにしても、今日のお弁当も美味しかったよ! 本当にありがとう!」
「本当!? へへ!! やった!!」
そう言って、満面の笑みを見せて喜んで見せた。
何というか……彼女には、夕飯や、お弁当など本当に感謝している。
それなのに、バイトまでして俺にお返ししたいと言ってんだから、本当に彼女には頭が上がらない…………。
「でも、私楽しみだな〜〜この世界のお料理はどれも美味しいから! しかも、私の大好きなハンバーグ!! 楽しみだな〜〜」
彼女は今とても、テンションが高い。彼女はこの世界に来て初めての外食だというからそりゃテンションが高いのか……
「そういえばさ、ごめんね、月曜日もバンバークだったけど……またハンバーグで……」
「いやいや! 私! ハンバーグ食べれて、とっても嬉しいよ! 私、ハンバーグ毎日でも食べられるから!!」
……そんなに、好きなのか!?
まあ、ハンバーグがそれだけ好きだということか……
「だからさ、ありがとね! 山田くん!」
「中川さんお礼はいいよ! それにいつも俺にお弁当とか料理とかしてくれてるお礼も込めているからさ! 遠慮せずにじゃんじゃん好きなものを頼んでよ!!」
「山田くん! こんなやりとりなんだか私たち新婚夫婦みたいじゃない!?」
「……え? 新婚夫婦……? 新婚夫婦ね……」
彼女はいまのやりとりを新婚夫婦みたいだと行ったが俺にはどこが新婚夫婦なのかよくわからなかった。でも、彼女がいうならそれはもう新婚夫婦みたいなんだろうな……
「デリシャスドンキー」は、「モオン」同様、歩いて行ける距離に存在する。
「ねぇ! 山田くん……あの、建物がもしかして?」
「そうだよ、あの建物がそうだよ。」
俺たちは家を出てデリシャスドンキーを目指して歩いていだが、どうやらそうこうしている内に「デリシャスドンキー」に到着したらしい。
建物は、木で構成されていてとても変わったビジュアルをしていた。
「いい匂い! 入ろう! 山田くん」
そう言って、彼女は、ウッキウッキで店内に入って行った。
それから俺と彼女はデリシャスドンキーで食事をした。
ハンバーグはとても美味しかった。
そして今俺と彼女はデリシャスドンキーを出てまっすぐ家へと向かって歩いていた。
「今日デリシャスドンキーとても美味しかったよ! ありがとう! 山田くん!!」
「中川さんが満足でよかったよ!」
「この世界の食べ物は本当に美味しいな!!」
「中川さん、今度回転寿司でも食べに行こうか!」
「回転寿司って! あの回転寿司?」
「うん! きっと中川さんも気に入るよ……」
俺は彼女の笑顔を見て、彼女にもっとこの世界の美味しいもの食べて欲しいと思った。
ーーーーーーーー
ゆっくりと家に向かって歩く二人の後ろ姿を二人をじっーと見ている。一人の女の子がいた。
「やっと、見つけたぞ! 中川鈴音」
そう、その女の子は、ニヤリと笑みを浮かべた。
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