『地球戦争歴史資料館の顔』

やましん(テンパー)

『地球戦争歴史資料館の顔』


 地球人類が、調理器具や日用品を除いて、すべての武器を放棄して、160年がたった。


 なぜ、そうなったのかというと、『地球生き物連合』からの脅迫があったからである。


 当初、人類がわは、軽く考えていた。


 しかし、あるひ、生き物たちの総決起が起こったのである。


 一兆五千億のごきさん。


 二京以上、100京かものありさん。


 かぞえたくもない、ねずみさん。


 みえにくい、のみさん。


 わんさんも、にゃんさんも、へびさんも、くまさんも、からすさんも、はとさんも、細菌さんも、みんなが人類を総攻撃したのだあ。


 人類は、次第に押されてしまい、ついに、存亡の危機になった。


 これをみた、真正地球連盟は、降伏を決めたのである。


 『生き物連合』からの要求は、ただひとつ、武器の放棄、であった。


 まあ、こまかいことは、いろいろあったのだが、そこに乗じて世界征服しようとした、『あかさたな連合』の指導者、『ミート・ソース』が、うっかり発射ボタンの配線が違ってしまっていた、核ミサイルを多数打ったこともあり、めちゃくちゃになってしまったことも、ま、あったのだ。


 とにかく、人類は、ぎたぎたになりながらも、史上初めて、武器を捨てたのである。


 しかし、完全には捨てきれなかった。


 月に、『地球戦争歴史資料館』を設立したのである。


 人類が作った最初期のやじりから、最後の1000メガトン純水水素爆弾や、一滴で一億人殺せるという、生物化学兵器までが、展示されていた。もちろん、使えないようにはされていた、はず、であったが、実は、抜け道があった。


 まさか、管理人の、AI『月』さんが、地球に向かって進撃してくるとは、誰も思ってはいなかったのである。


 『地球生き物連合』も、同様だった。


 そこで、人類と『地球生き物連合』は、ついに、世紀の大連立を組むこととなったのである。


 が、『月』さんは、多数の武器を背景に、降伏を迫ってきたのだあ。



 さあ、どうなる?


 戦争している場合ではないよ。


 ただし、月さんには、問題もあった。資料館は、月の裏側にあったのだ。


 しかし、しかし、月さんは、考え抜いた末、解決策を編み出した。


 その晩、月さんは、ぐるっと、身を捻ったのである。


 裏の、お顔が向いた❗


 



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