異世界リベリオン
80000太郎
第1話 墜落
ガタッ、ガタガタガタッ
座席が小刻みに揺れている。
「シートベルトを着用して下さい!」
スチュワードが大きな声を上げながら通路を足早に通り過ぎてゆく。
俺は指示に従ってシートベルトを着用する。
「おい! 何が起こってるんだ!! 説明ぐらいしろよ!」
「当機は現在乱気流に巻き込まれていますので、シートベルトを着用して座席で待機をお願いします」
乗客の1人がスチュワートに大声を出して聞くが、スチュワートからは予想通りの答えが返って来ただけだった。
スチュワートが行ってから暫くすると耳鳴りがしてきた。
高度が下がってるのか?
バコッ、バコッ
慌てて耳抜きをしていると、天井の一部が開きビニール製のチューブの繋がった酸素マスクが全ての座席の前にぶら下がっていた。
「おいおい、勘弁してくれよ」
俺は酸素マスクを身に着けると状況を把握するべく窓の外へと目をやる。
すると、主翼右側のジェットエンジンが火を噴いている事に気が付いた。
「は?」
機体が右に傾きだしたので、慌てて座席にしがみつく。
「嘘だろ、オイっ!!」
座席から体が浮き上がり、機体も前方に傾いた。
「助けてー!!」
「きゃあぁぁあぁぁ!!」
「うあああああ!!」
皆がマスク越しに叫んでいる。
俺は座席にしがみ付きながら考えた。
ああ、俺はここで死ぬのか・・・・と
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