リオ過去編-13 スタンピードを駆逐するぞー!後編
はあっ!はあっ!まだ···、まだ来るのかよー!?どんだけかき集めたんだよー!?まさか、最終決戦にする気かー!?
マズいなー。黒魔力があちこちで発生してるぞー。風向きが悪いと王都内に入り込んだら内側からやられるぞー!
そう思ってたらカーネたちがやって来たぞー!
「すまんな!思ってたよりも消耗が激しかったのでな···。無理させてしまったな」
「気にすんなー!オレも休ませてもらうぞー!もう限界だー!」
「頑張りすぎだろ!?だいぶ奴らの戦線が後退してるじゃねーか!?」
「いや、奴らの目的がちょっとわかったぞー!黒魔力を王都内に充満させることっぽいぞー!」
「なんですって!?確かに黒魔力が多くなってますわ!これは仕方ないですが、そこまで大魔王は考えてたのですわね!?」
「私たちには戦力に余裕がないわ~。軍にお願いしてもらえる〜?」
「おう!話していくぞー!じゃー、気をつけろよー!」
オレはフラフラで外壁まで戻って人型になって、近くの兵士にイスピ王女のところへ案内を頼んだんだー。
司令室にいたので、黒魔力の件を伝えておいたぞー。
「なるほどね···。ある意味外壁の魔獣は囮って事ね。リオよ、情報感謝する。街の中はこちらに任せよ。ゆっくりと休むがいい」
「おう!それにしてもずーっといるけど、そっちも大丈夫かー?」
「大丈夫だ。···今は緊急時だ。疲れてなどいられないからな」
「···ムリするなよー」
「気遣い感謝する。私より自分の心配だけしておけ」
司令室を出てから、食堂でありったけ食ってすぐに寝たぞー。
···4時間ぐらいかなー?魔力の回復が遅れ始めたなー。半分程度しか回復できてないぞー。
これはマズいぞー!回復が追いつかないぞー!オレがこうなら、みんな厳しいぞー!?どうすっかなー?
とりあえず行くぞー!外壁外に着くと、また押されていたぞー!
「遅くなったなー!交代だけど、魔力が半分しか回復してないぞー!このままだとマズいぞー!」
「我らも相当に厳しいな!リオ!しばらく時間が稼げるような魔法はあるか!?」
「アースウォールなら多少は稼げるぞー。それでいいかー?」
「いいぞ!やってくれ!」
「おう!!それーー!!」
ブレスを吐いた一直線上に巨大な土壁が完成して魔獣の勢いを押し止めることができたぞー!
「よし!今のうちに退却して休むぞ!」
ふぅー。残り魔力全部使ったからもう疲れ切ったぞー。
部屋に入った途端に寝てしまったぞー···。
···ん~~。今、何時だー?目が覚めたぞー。
まだみんな寝てるなー。いつもと立場が逆だぞー!とりあえず魔力は全快になってるなー。先に行って倒しておくかー!
···うわー。アースウォールが一部崩されて、そこからなだれ込んでるなー。
まー、入ってくる魔獣が『面』じゃなくて『点』で入ってくるから一度に相手する数は減ってるなー。これならなんとかなるかもなー!よーし!まずは入ってきた魔獣を一掃してからもう一度アースウォールで防壁を作るぞー!
···ふぅー。厚みを倍にしておいたから、これで時間稼げるぞー。これで穴の空いたところで待ち構えて倒しまくるぞー!
···こうして戦い始めて何時間経ったかもわからないけど、そろそろしんどくなってきたなー!と思ったらカーネたちが来たぞー!
「済まんな!状況は?」
「おう!壁を倍の厚さにしといたぞー!今のところ1箇所しか穴が空いてないから、そこからなだれ込んでくるヤツだけ相手したらいいぞー!」
「助かるな!これならオレ1人でもいけそうだぞ!!オルとネータは待機しておいてくれ。3交代でやるぞ!」
「おうよ!」
「楽できるけど、さらに長引きそうね~!」
「じゃー、オレは休ませてもらうぞー」
そして8日が経ち、やーっと魔獣を倒し切ることができたんだぞー。
これは本当にしんどかったぞー!もう2度とやりたくないなー!
外壁の外は魔獣の亡骸まみれ、地形はオレの大規模殲滅魔法やカーネが大暴れしてでっかい穴ぼこや亀裂ばっかりになったなー。畑とか絶対にできない荒れ地となったぞー。
魔獣の亡骸については何箇所かにまとめてもらって、オレの火魔法で焼き尽くしておいたぞー。ニオイがきつかったから大変だったぞー!
そうそう、街中にもやっぱり魔獣が出たんだけど、そっちは兵士さんでなんとかなったみたいだなー。
しっかし、何で王都にこんな大群が出たんだろうなー?何かここにあったのかなー?大魔王本人がいないからわからないけどなー。
1週間ほど後片付けをオレたちも手伝ったぞー。まー、魔獣の処分がメインだけどなー。
そうして、オレたちは王城に呼ばれたんだぞー。
「
「···女王からの
「おー!本当に疲れたぞー!メシはまだかー!?」
「リオ!王女の前で無礼ですわよ!?」
「そんな態度とれるのが逆にスゴイぜ···」
「リオらしいんだけど~、場をわきまえた方がいいわよ〜!睨まれてるわよ〜」
「礼儀なんて知らないから仕方ないだろー!」
「じゃあ、後でゆっくりと仕込んで差し上げますわ!できたら食事ができるということで」
「んなぁっ!?いつになるかわからないぞー!?」
「さっさとできればすぐに食べれますわ!それでは王女、この無礼者を連れて失礼いたしますわ!」
「ははは!よいよい!あまり無理させるでないぞ?」
「ほらー!王女もああ言ってるから大丈夫だぞー!?」
「そうはいきませんわ!」
「イテテテ!ちょっとーー!?しっぽ引っ張るなぁー!オレのは短いんだぞー!」
このあとみっちりとアイリにさっきのカーネの礼をやらされたんだぞー···。まー、それが11年後に役立つなんて、この時は思いもしなかったんだけどなー。
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