027 ~見る側が変わった~

テレビを見る人が減ってきているとよく聞く。

僕自身、昔ほどテレビを見なくなった。


つまらなくなってきたから、とはネットの情報。

コンプラが厳しくなったから、とも聞く。


大胆なことができなくなって面白みが減ったことは分かる。


でも昔から大胆なことをしているわけではない番組までもが、

面白みに欠けて見える時がある。


たぶんそれは、自分が大人になったということかもしれない。



まだこの番組やってたんだ、と懐かしくなる番組がある。

でも見ているとなんだか出演者に元気がない。


ないというより、

台本を読んでいるだけ、というかなんというか、

定められた流れに乗って動かされているだけのように見える時がある。


八百長とかやらせというのではない。

なんかこう、やっつけ感に似たものを感じる時がある。


100%ではなく、7,80%ぐらいの力。

文化祭で隣のクラスの出し物を見ている感覚。

(文化祭が悪いわけではない)


機械的と言えるのかな。

芸能人がワイプで抜かれて、そして当たり障りない意見を求められる。


たぶんそれは昔から変わってはいない。

それを見る自分が、

そういったことに気づけるようになったということなのかもしれない。


限られた枠組みの中で作られたものは限りなく機械的だ。

それが、SNSの登場で際立つ。


動画投稿サイトの動画には、その遠慮がない。

人物の顔や色がそのまま出ている。だから面白いんだろうと思う。


たぶんテレビは何も変わってはいない。

出演者も一心に働かれている。


見る人が変わったんだろう。

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