008 ~塾人/主夫の狭間で~
長らく教育の世界に身を置き、
一方で、主夫(ほぼ)としても日々奮闘中。
そこで思う。
「なぜわが子には教育者としての振る舞いができないのか…」
教育者として、ご家庭内の様々なお悩みに対する回答は、
全て持ち合わせているという自負がある。
しかしいざ我が子を目の前にすると我を失うことがある。
塾の生徒さんが夏休みの宿題に全く手を付けていなくても冷静に対応できるのに、
我が子が宿題をしていなければ……。
ゲームや動画で騒ぎ立てていると……。
これからまさに噴火しようとする火山の、
そのマグマが大地を押し上げるように、
腹から喉から上がって来たわだかまりは破壊的なエネルギーに変換される。
我が子たちからすれば、僕はもはやゴジラ。
実は、我が子は本当の我が子ではない。
妻の連れ子だ。
だから家族であっても(そう思ってくれていると嬉しいが)、
他人という一種の遠慮がある。あるはずだった。
いつからかわからない。
それがなくなってしまったように感じる。
「家族はお互いに素が出せる関係ですからね。本音を言い合えるのは家族の証ですよ。」
なんて保護者様に言っていたけれど、無責任だったのかもしれない。
日々反省し、日々ゴジラになっている。
塾人と主夫の狭間で
僕は今もさまよっている。
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