前から車が?

追求者

まあ理由は知らないほうが幸せってこともあるよね

 このトンネルは、本当に不思議な現象が起こる場所なんです。何度も急ブレーキからの玉突き事故が発生してきました。道はまっすぐで、長い下り坂(対向車線から見たら上り)が続いています。


 車の通行量は非常に多く、特にラッシュアワーには大事故が発生することも珍しくありません。


 設定された制限速度を、実際にはほとんどのドライバーが守っていません。下り坂の為か、無意識にスピードを出しすぎる車が多く、事故のリスクが高まっています。特に悪天候時には、スリップしやすくなり(斜面の為、トンネル内まで雨や雪が入り込む)、さらに危険が増します。ただ、もっと大きな理由がほかにもあるそうですが…


 この状況を改善するために、行政は様々な対策を講じてきました。その一環として、トンネルの入口や出口に注意喚起の看板を設置しました。その中でも特に目を引くのが、「何を見ても急ブレーキをかけないでください」という看板です。


 この看板が設置されてから、確かに事故の件数は減少しました。ドライバーたちは看板の指示に従い、急ブレーキを避けるようになったのです。しかし、この対策には一部の人々から疑問の声も上がっています。


「確かに事故は減ったけれど、何か違和感があるんだよね」と、地元の住民の一人は語ります。「あの看板を見るたびに、何か不気味な感じがするんだ。ような気がしてね。」


 実際に、トンネルを通るドライバーたちの中には、看板の存在に不安を感じる人も少なくありません。「何を見てもブレーキを踏まないでください」という言葉が、逆に恐怖心を煽っているのかもしれません。


 それでも、事故が減ったという事実は否定できません。行政は引き続き、トンネルの安全対策を強化し、ドライバーたちの安全を守るための努力を続けています。是非これからも頑張ってもらいたいですね。


 私が最後の犠牲者であるためにも。



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