第6話 知らない天井
気が付くと僕はとても寝心地の良いベットに寝ていた。
そして僕はあることに気がつき口を開く。
「知らない天井だ」
よし言えた。
人生で1度は言ってみたい言葉ランキングベストスリーを。
でもほんとに知らない部屋で寝ているのでこのセリフは間違っていない。
「目が覚めたのね。ルイダ」
「おはよう。お兄ちゃん。今日2回目のおはようだね。」
「良かった。私は坊っちゃまがショックのあまり死んでしまったのかと。」
僕のベットの周りには目の周りが若干腫れている母とサリー。
そして元気なジェナがいた。そんな3人にかける言葉はもちろん,,,
「,,,あと5分」
そう言って僕はベットの中に潜り込んだ。
「うん、いつも通りね」
「ええ、本当にいつも通りですね。」
そして僕が現実逃避の二度寝をしようとした時に、現実を押し付ける者が扉を開けてやってきた。
「おや、まだお目覚めにはなられませんか。」
「「いや今起きました」」
なんで2人が答えるんだ。
僕は今から二度寝をして現実を直視しないようにするのに。
「,,,坊っちゃま。それ以上ベットに潜り続けるならこちらにも考えがあります。奥様と私が協力すればこの教会くらい丸々焼却所にすることは容易で「はい!起きてます!」」
なんでこの冥土はいちいち僕を燃やそうとするんだ。
「おや、目覚めておられましたか。勇者様。」
「ぎゃぁぁぁ!」
ヤバイ。マジで頭痛がする。もうその言葉は聞きたくない。
「ど、どうなさいました?勇者様。」
「グハッ!」
やめてくれぇ。俺をそう呼ぶのはやめてくれぇ
「やはりまだ勇者様の体調は優れないようですね。」
「グホッ!」
あ〜。視界がぼやけてきた。多分あと1回しか耐えられないな〜。
「では国王陛下への謁見はまた後日と私から伝えさせていただきますね。勇者様。」
「オロロロロロロロ」
国王陛下、謁見、勇者、この3連コンボでついに心のダムが決壊し口からストレスの塊(液状)が吹き出してしまった。そしてそのまま僕はまた意識を失った。
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