異世界転生したら不登校ヒッキーの俺が大賢者?俺は異世界でもヒッキーしたいのに美少女ヒロイン達が俺を学校に連れていきます。異世界ちょろすぎぃ!

甘いからあげ

第1話 「福沢 諭記雄貴方は大賢者として異世界転生する事になりました」「お断りします」


  「福沢 諭記雄」

 「貴方は大賢者として異世界転生する事になりました」


 ん?ああ。俺死んだのか。

 これは異世界転生というやつだろう。

 女神のような何かが、何か言ってるし。


 「お断りします」


 俺が大賢者だと。

 こちらは学校にも行かずずっと不登校で、未就学児の学力にも劣るんだ。

 そんな俺がどうして大賢者なんだ。

 あほらしい。


 「貴方の意思とは関係がないわ」

 「とにかく貴方は大賢者として異世界転生」

 「これはもう決まった事なのよ」

 「私が決めた事じゃないし」

 「私に文句言われても担当が違います」

 「苦情は一切受け付けません」

 「GO HEAVEN」


 「あ、それでお願いします」

 「GO HEAVENで」


 heavenか。

 良いじゃん。

 それで苦情はありません。


 「私にそんな権限はありません」


 「!こいつ、嘘つきだ!」


 女神のような何かが、俺を抱え、開いた扉の方に指を刺し、走り出す。


 「Hooo!」


 会話は通じそうにない。


 女神のような何かは、俺を扉の向こう側に投げつけようとしたまま、自身も扉の向こう側に入ってしまう。


 「HyyyyerrHaaaa!」


 お前も異世界転生したいのかと言おうかと思ったが。

 会話が通じそうにないので黙っておいた。


 女神に投げ捨てられる。


 ああ、俺異世界転生するんだな。


 まぁ、別にいっか。


 前世で思い残した事は。


 なにかあったかな。


 体は自然と流されていく。


 『学校で待ってるね』

 『来るまで、待ってるから』

 

 体が流されていく中、何かを思い出していた。


 その約束は、きっと果たされていない。


 ガイウス・ユリウス・カエサル。


 あいつだ。

 

 あいつに、俺は殺されたんだ。


 2024年、2000年以上前のカエサルに、俺は殺されたんだ。

 俺だけじゃない。

 皆、あいつに殺されたんだ。


 俺は、カエサルを許さない。


 カエサルを殺さないと。


 俺のこの異世界転生は、カエサルに繋がってるんだろう。


 やってやる。

 

 俺は、絶対カエサルを殺す。


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