ヤマカガシ


「……またかよ」


新宿には森の2倍くらいの量のバケモンが発生していて、出発してから幾度なくバケモノに遭遇し何度も何度も狩りを続けてきた。


今まで出会ったバケモノの中には『level』が上位のボスみたいな奴等もいるが、そいつ等はタコ墨で目眩ましをして、逃げ切ることが出来る。


で、今回は……蛇か?

全長は60センチメートル程。褐色の地に黒斑が並び、黄色、赤色が混じっていた。


(何だこれ……取り敢えず画像検索)


写真を撮影し、検索すると、そこには『ヤマカガシ』と表示されている。


「ヤマカガシ  危険度★★★★(満点)

ヤマカガシの毒性は強く、マムシの3倍程度と言われている。広島県では、……」


見た目は可愛いが……猛毒生物か。

少し距離を置いて隠れながら蛇を見ていると、路地から若い女性の声が聞こえてきた。


「……これ今日のやけど」


ヤマカガシは急いで路地の中に入っていく。


「ほら、美味しいやろ」


数秒すると、ヤマカガシを首に巻いた中学生程の女性が路地の中から出てきた。

前髪は真っ直ぐ切られていて、紺を基調としたセーラー服には赤いスカーフが目立っている。


お互いの存在に気付き、視線が重なった。


「おーい君、人だよね」


「……ん」


「起きてる?」


___________

蛇の画像は近況ノートに貼っておいたので気になったら見に行って下さい。

面白いと思ったら☆、♡も是非。

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