第6話:阿加流姫(あかるひめ)
「実は親父は単身赴任でいなくて、おふくろは親父がいないと寂しいって言って
親父の単身赴任先に追いかけて行っちゃったんだよ 」
「俺一人残してね」
「そうなんだ・・・え?遊星はなんで行かなかったの?」
「俺は学校があるし・・・よそになんか引っ越したくないから」
「ひとりのほうが自由で気楽だしね」
「それに、今日からめちゃ可愛い彼女と一緒だし・・・」
「彼女?・・・いつから私、遊星の彼女になったんでしょ?・・・友達からじゃ
なかった?」
「調子に乗ってると黄泉の国に飛ばしちゃうよ」
「って言うか、私、遊星んちでのんびりしてられないの」
「たまたま遊星が電車に飛び込もうとしてるところに出くわしちゃったけど、本当は知り合いと約束してて、待ち合わせしてたの」
「私が現れないから、きっと今頃イライラして待ってると思うの」
「だから、私行かなきゃ」
「え?来たばっかなのにもう行っちゃうの?」
「まだいいじゃん・・・俺たちどんどん交流深めていって今晩、俺んちに泊まって
って友達から恋人に発展して・・・でさ、一緒に風呂に入って同じベッドで
寝ちゃったりなんかして・・・ふたり重なって」
「なんで、そう言う流れになるわけ?」
「私のお友達が地上に降りてきてて、私そのお友達を頼ってきたの・・・だから」
「友達は逃げていかないよ」
「遊月ちゃんが行っちゃったら俺、呪文唱えるから・・・」
「・・・・勾玉、返して」
「返なさい・・・勾玉返しちゃったら、まじで遊月ちゃんと会えなくなるもん」
「そんなことになっちゃったら俺、死んじゃうよ」
「またそうやって私を脅迫しようとする・・・ずるいよ遊星」
「しょうがない・・・じゃ〜もう少しだけいるから・・・」
実は
「
ただ観光に来ただけでもなかったみたいだね。
彼らの活躍によって傀魔は、この世から一掃されもう化け物が徘徊するともなく
世の中は平和を保っていた。
異界行彷徨奇譚。(いかいぎょうほうこうきたん)参照。
https://kakuyomu.jp/works/16818023211847918030
とくに
で、
「遊月ちゃん・・・なにやってるんだろ?」
「友達来ないの?」
「あ、
「あの子、おっちょこちょいだから、よくあるのよ、こう言うこと」
「さすがアカルの友達だな・・・」
「それどう言う意味?」
「そういう意味・・・待ってても現れそうにないなら迎えに行ってあげたら?」
「アカルなら、友達の居所、分かるだろ?」
「もう、手間のかかる子」
そう言うと
つづく。
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