AI石丸伸二

@007904

第1話 遭遇

とある田舎町、2人の子供達が下校していた。暑い日、川沿いは涼しい。今日も川辺を歩いていた所、綺麗な丸い石を見つけた。

「太郎、みてみて、この石すごい丸いよ!」

「本当だ!野球のボールみたい」

すると急に石から光がでたかと思うと、何故かスーツを着た細身の男性が2人の前に立っていた。

『こんにちは、僕は石丸伸二、君たちは太郎君と花子さんだね?』

2人は驚いていた。急に現れた男性が話かけてきたからだ。

「おじさん一体何者?、ていうか透けてるし!」

「なんで僕たちの名前を知ってるの?」

細身の男の映像は答えた。

『驚かせて大変申し訳ない。君たちに伝えたい事があって、未来からこの丸い石を君たちの通る場所に置いたんだ。』

「なんのために?」

「なんで僕たちなの?」

細身の男の映像は驚いていた。幼いながら的を得た質問だったからだ。この2人で間違いない。

『順を追って話したいのだけど良いかな?ここは暑い、木陰に移動してくれるかい?』

2人は首を縦に振った。



『未来は大変な事になっている』


細身の男の映像はまずそう言った。

「大変な事ってなに?戦争とか?」

「地震とか?大雨とかも怖いってお母さん言ってた」

細身の映像の男は続けた。

『未来の具体的な話は出来ないんだ。だから今の日本の状況で話せる事を伝えたいんだけど良いかな?』

2人は頷いた。

『よし!まず例え話からすると、ゆでがえるって言葉を2人は知っているかい?』

2人は首を横に振った。

『かえるは鍋に入れられて、火をつけられたとしても鍋から逃げないそうなんだ。そして最終的には…。何故だか分かるかい?』

2人は少し考え、

「温度が分からないのかなぁ?」

「ちょっとずつ熱くなると気付かないとか?」

と答えた。

『太郎くん正解!』

太郎はガッツポーズした。

花子は呟いた。

「かえるさん何だか可哀想…」

細身の映像の男は首を縦に振り続けた。



『このゆでがえるが、僕たち日本人の事だと言ったら君たちは信じるかい?』

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