1331 次なる要望、若しくは試練
新技(思い付き)を駆使した素直ちゃんとのコラボは、大絶賛。
なので少しの罪悪感を持ちながらも満足げな眞子だったが、それで終わる訳もなく……
***
「どうかなぁ?これだったら、素直ちゃんが、眞子ちゃんに賭けたくなった気持ちも少しは解って貰えたんじゃないかな?」
「いや、本当に凄いな。バンドに全く興味が無かった俺でも、簡単に感動させられたわ」
「「「「「「スゲェ!!素直ちゃんも、眞子ちゃんも、ッパネェ!!」」」」」」
ご声援ありがとうございます。
当の本人である私は、この期に及んで『未完成な技』を、堂々と鳴らした不届き者ですけど。
そこはまぁ、ご満足頂けたのであれば、ご愛嬌と言う事でお許しください。
「でしょ、でしょ。だからね。今度は、私達3B-GUILDにも、どれだけ眞子ちゃんが必要な人間なのかを証明させて貰いたいと思うんだけど……どうかな?」
はい?なんですかそれ?
先程『争奪戦に参戦する』の話は聞きましたけど。
3B-GUILDでの私の有用性を証明するって言ったって、今度は、私になにをさせようって言うんですかね?
まぁ、ある私が出来る範囲の事であるならば、その要望にもお応えしますが。
それでも、あんまり無茶な注文は要りませんよ。
「そうだね。本当は、素直チンの卒業を、もっともっとみんなでお祝いしてあげたいところなんけど。ウチでの眞子ちゃんの有用性も、キッチリと証明しておきたいもんね。素直チンに独り占めさせる気は一切ないし」
「けど、それって、どうやるんだ?どうやって、なにを証明するんだ?」
「そんなの簡単な事でありんすよ」
「ほぉほぉ」
「卒業されるアリス殿の立ち位置であるセンターに、眞子様に入って貰えば、全てが簡単に証明出来るでありんす。今まで眞子様は、ワッチ等のライブだからって、かなり遠慮してた節がありんしたからね」
ブッ!!
ちょちょちょ、ちょっと待ってよ!!
この子達、なにを言い出すかと思えば、そんなムチャブリがありますか!!
今までみたいに、誤魔化しながらセンター付近でチョロチョロとダンスだけをしてるならまだしも。
ど真ん中のドセンターに立って、私に、踊って唄えって言うの?
それはあまりにも常軌を逸した要望だよ。
ってか、無謀過ぎない?
ダンスがド素人の私に、そんな重大な事をさせようとするなんて、頭が狂ってるとしか思えないよ。
大体ねぇ、木根さんは『遠慮してた』とか言ってたけど、遠慮する余裕なんて、全くなかったんだからね!!
……って言うか、木根さん!!
まだ唄うって決定もしてないんだから。
勝手に私からベースを取り上げて、借りてたバックバンドの人に返しに行くの辞めてくれないかなぁ!!
いやぁ~~~!!
「なるほど。そりゃあ、眞子ちゃんの実力がハッキリ解って、悪くねぇ提案だな」
「でしょ。そんな訳だから、眞子ちゃん宜しく」
「「「「「「うわあぁ~~~!!そっちの『本当の実力』もマジ観て見てぇ!!」」」」」」
……あのねぇ。
どうにも、この子等は、私がナンデモカンデモ出来る人間だと勘違いしてるみたいだけど、私は、そんなナンデモカンデモ出来る人間じゃないんだよ。
そう見えるのにも、ちゃんとした理屈ってもんが有るんだからね。
それを踏まえた上で、言葉を放って欲しいもんだよ。
……でも、こんな事を言った所で、時既に遅し。
由佳ちゃんが会場内で口に出してしまった以上、私は、もぉ後には引けない立場に貶められたのも同然。
どう考えても、此処で『やらない』なんて言えたもんじゃないし。
これはまさに、巧妙なトラップだよ。
ホント、どこをどうやっても、後には引けない状態になっちゃったよ。
けど……そんな中にあっても、キッチリ言って置かなきゃイケナイ部分もあるので、そこだけはキッチリと注意しておかないとね。
「あのねぇ。一応は確認の為に言っておくけどね。私の本業は、どこまで行ってもベースなんだけどなぁ。決して、ヴォーカルは本業じゃないだけどなぁ。そこをご理解頂けてますかね?」
これですよ、これ。
まぁ状況的に見ても、ダンスや歌を歌うのは、もうしょうがないとは思うんだけどね。
仮に、そこの実力を見せた所で、私は何処まで行ってもベーシストなんですよ。
それを履き違えて貰ったら困るんだよね。
「じゃあ、ウチに入ってくれた暁には、本業はヴォーカルで、副業がベースだね」
「そうだね。是非、その才能を遺憾なく発揮して、ファンの皆様を喜ばせて欲しいもんだよ」
「ワッチも、今から楽しみにしてるでありんす」
うん……そう言ってくれる気持ちは非常に嬉しいけど。
それ以前の問題として、まずは人の話をシッカリと聞こうね。
今のセリフの中で、何処の誰が『ベースを副業にする』って言ったのかなぁ?
そんな事は一言も言ってないよね。
そんな風に、自分達に都合の良い方向にバッカリモノを考えてたら、仕舞いに、観客の皆さんの前で生尻をペンペン叩くよ。
……まぁけど、あれだね。
今回のライブでは、かなり無茶苦茶な事もしちゃったから、此処ら辺で、その借りをシッカリ精算しとかなきゃいけないのかもしれないね。
だったら此処は素直に、出来ない也にも、要求を呑んでおくのが順当なラインってもんなのかもしれない。
でも、なんか、本当に豪い事に成っちゃったもんだよ。
やるのはやるとしても、ちゃんとみんなが満足出来る様な歌やダンスが出来るのかなぁ?
まぁ、なんとかするしかないんですけどね。
(;´д`)トホホ
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
第一試練である『素直ちゃんに匹敵する実力を、みんなに見せる』事には成功した眞子だったのですが。
次なる要望は『3B-GUILDでの有用性を示す』事。
しかもそれを、完全に畑違いである歌やダンスで証明しろとの事。
これはかなり厳しそうです。
まぁでも、こう言ったピンチの時こそ、本領を発揮するのが倉津一族。
なので、まぁ、なんとかなるんじゃないですかね(笑)
さてさて、そんな中。
諦めにも似た感じで覚悟を決めた眞子は、一体、どの様にしてこの試練を乗り越えるのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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