ダウナー系の女子と俺

目蛾遺体

第1話 偽劣等生の彼女が出来た

テストの順位が張り出されている。もちろん俺は1位だった。498点。

 それと、10点の鮫島紗霧さめじま さぎり。彼女は自分自身を韜晦とうかいする癖がある。

 今日はめんどくさいから、体調不良と言い訳して早退する事にした。

「お〜い、紗霧」紗霧は俺の家に住んでいる。紗霧の親はいわゆる教育ママだ。それとこの点数、紗霧の母親は紗霧と妹に距離を取らせた、それで俺の家に居る訳だ。

「ん?」

「お前もうちょっとくらいやる気出せよなぁ」と言いながら紗霧の胸に顔を埋める。

「私達は恋人じゃないんだけど」

「うっせうっせ、おっぱいくらい借せ」

「減るもんじゃ無いし、別にいいけど」

 俺に勉強を教えたのはこの女だ、俺は元々勉強が全く出来ない劣等生だったが、紗霧に勉強を教えて貰ってからみるみる成績が上がって行った。

 

「なんで紗霧は勉強するの辞めたんだ?」

「私の母親どんなのか知ってるでしょ?妹は勉強私より出来ないから、私への劣等感感じて欲しく無い」

「お前、ダウナー系なのに、優しいんだな」

「君は私見たいなダウナー系がタイプでしょ」

「そうだよ、だけどそれだけじゃ無い、顔、性格、スタイル、声、目、髪型、おっぱい、お尻、太もも、涙ボクロ、いい匂いなところ、そこが好きだ」

「最後ら辺キモイけど」

「事実だけど」

「なんなの、私の事好きな訳?」

「今更か?昔っから俺は愛を伝えていた筈だが」

「……」

「何照れてんだよ、付き合ってくれよ」

「意味わかんないし!…別にいいけど」

 大分適当になったが、俺は成功したらしい。

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