第21話

晴れた春の日。あかりと百合は、百合花をベビーカーに乗せて近所の公園へ出かける。公園には青々とした木々が広がり、子供たちの笑い声が響いている。空は澄み渡り、暖かい風がそよそよと吹いている。百合花は公園に来るのが初めてで、興味津々に周りを見渡している。





あかり 「今日は百合花、初めての公園だね。どんな反応をするかな?」


百合 (ベビーカーを押しながら)「きっと楽しんでくれると思うよ。最近、外の世界にすごく興味を持ってるみたいだし。」


百合花はベビーカーの中でじっと周りを見つめ、手を伸ばして木々や空を指差している。


あかり 「ほら、見てるよ。木とか鳥とか、全部が新鮮なんだろうね。」


百合 (微笑みながら)「あんなに真剣に見てる姿、なんだか可愛いね。」


ベビーカーを公園の芝生の広場に向けて進めると、あかりが立ち止まって百合花を抱き上げ、ベビーカーから降ろす。


あかり 「さあ、百合花、地面に触れてみようか?」


百合 (横で見守りながら)「百合花、これが芝生だよ。柔らかいでしょ?」


百合花は最初は少し戸惑いながらも、あかりが地面に座らせると、好奇心旺盛に手で芝生を触り始める。ふわふわとした感触に驚いた表情を見せながら、笑顔がこぼれる。


あかり 「楽しそうだね。やっぱり外に来て良かった。」


百合 「うん。自然と触れ合うって大切だね。百合花がこうやって成長していく姿を見られるのは、本当に幸せ。」


あかりと百合は百合花の隣に座り、ゆっくりと彼女の様子を見守る。百合花は夢中になって芝生を触りながら、時折「あー」「うー」と小さな声を出して、楽しそうにしている。


あかり 「百合花、すっかり外の世界が気に入ったみたい。」


百合 (手を伸ばして百合花の髪を優しく撫でながら)「うん、これからもっといろんな場所に一緒に行けるね。」


あかり: 「そうだね。今度はピクニックもいいかもしれないね。家族みんなで、また外で楽しもう。」




その後、公園を散歩して


二人は百合花をベビーカーに戻し、ゆっくりと公園を歩き始める。風が心地よく、百合花は目を細めて気持ちよさそうにしている。


百合 「こうやって家族で散歩できる時間って、本当に特別だね。」


あかり 「うん、毎日が少しずつ違って、百合花の成長も一緒に感じられるのが嬉しい。」


百合 「これから、いろんなことを一緒に経験して、思い出をたくさん作っていこうね。」


あかり: (手を取りながら)「もちろん。私たち三人で、これからもたくさんの素敵な瞬間を共有していこう。」




夕方、公園を後にして


夕方になり、そろそろ帰る時間が近づいてきた。百合花はベビーカーの中で、ゆっくりと目を閉じ始め、眠りにつこうとしている。


あかり 「すっかり疲れちゃったみたいだね。」


百合 「初めての公園、百合花にとっても特別な日だったんだろうね。」


二人は静かに微笑みながら、眠る百合花を見つめ、ゆっくりと家路についた。


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