第7話

数日後、あかりのアトリエに百合が訪れた。あかりはドアを開け、明るい笑顔で百合を迎え入れた。


「あかりさん、お邪魔します!」百合は元気よく言った。


「いらっしゃい、百合さん。さあ、どうぞ。」あかりは百合をアトリエの中へ案内した。


アトリエの中は、あかりの作品で埋め尽くされていた。色とりどりの絵が壁に掛かり、未完成のキャンバスがイーゼルに立てかけられていた。


「わぁ、素敵ですね!」百合は感嘆の声を上げた。「あかりさん、本当に才能があるんですね。」


「ありがとう、百合さん。ここが私の世界です。」あかりは照れながらも嬉しそうに答えた。


二人はアトリエの一角に座り、あかりは自分の作品について話し始めた。


「この絵は、私が一番最初に描いた作品です。」あかりは壁に掛かっている絵を指差した。「この時はまだ試行錯誤していたけど、自分のスタイルを見つけるために一生懸命描きました。」


「本当に素晴らしいです。あかりさんの作品には、心がこもっているのが伝わってきます。」百合は感心して言った。


「あかりさん、私も少し絵を描いてみてもいいですか?」百合はふと思い立って尋ねた。


「もちろん!ここにあるキャンバスを使ってください。」あかりは笑顔で答えた。


百合はキャンバスの前に座り、絵筆を手に取った。緊張しながらも、楽しそうに絵を描き始めた。



しばらくの間、二人は静かに絵を描いていた。アトリエには、絵筆がキャンバスに触れる音だけが響いていた。


「百合さん、上手ですね!」あかりは百合の絵を見て驚いた。


「ありがとうございます。でも、まだまだ練習が必要です。」百合は照れながら答えた。


「そんなことないですよ。百合さんの絵には、優しさがあふれています。」あかりは感心して言った。


「実は、絵を描くのは初めてなんです。でも、あかりさんの影響を受けて、挑戦してみたくなりました。」百合は照れ笑いを浮かべながら言った。


「そうだったんですね。それなら、これからも一緒に描いていきましょう。」あかりは優しく提案した。


「はい、ぜひお願いします!」百合は嬉しそうに答えた。



二人はその後もアトリエで楽しい時間を過ごし、新たな夢について語り合った。


「私もいつか、カウンセラーとして絵を使ったセラピーを取り入れたいと思っています。」百合は真剣な表情で話した。


「素敵な夢ですね。それなら、私も協力しますよ。絵を通じて、もっと多くの人に幸せを届けましょう。」あかりは微笑みながら答えた。


「ありがとう、あかりさん。これからもよろしくお願いします。」百合は感謝の気持ちを込めて言った。

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