幽霊

 幽霊だとか妖怪だとか信じていなかったが訂正する。

 彼らは存在する。

 だって死んだ親父が目の前に居るんだもの。

 それで親父。何で俺の手を引くんだよ。まだ俺はそっちに行けねぇよ。

 親父は不思議そうに首を傾げると俺の下を指差した。

 そこには血の海に倒れ込んだ俺の姿があった。

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